「二分の一成人式」は子供の成長につながるのか?

Photo by Getty Images



「二分の一成人式2.0」が到来してほしい
子供たち一人一人には、発達のスピードを含めた個性があります。

我が家の息子は将来の夢がはっきりとあるタイプですが、娘はまだまだ流動的。それも個性ですし、そもそも人工知能や機械インテリジェンスの進化により、現在の職業の半数は自動化される可能性が非常に高いという調査が、OECDの調査でも提唱されており、今は職業自体が無いものに就く子供が多いと思われます。

このような時代に必要なのは、社会に出た時に活躍できる資質やスキルを醸成することであり、何かの職業を目指すことではありません。キャリア教育の文脈でも、夢を追いかけることを大人が後押ししすぎることのリスクへの警鐘も鳴らされています。

それなのに、集団の中で将来の夢を語ることを押し付けてしまうと、夢のある子はよくて、ない子はダメと捉えられる危険性もあるでしょう。

実際に小・中学生の間で大切なのは、将来の職業に具体的なイメージを持つことではなく、何度でも挑戦したくなるような好きなことを見つけて(往々にして好きなことと直結する仕事はすぐには見つかりません)、保護者や教員がそのチャレンジをサポートしてあげることではないでしょうか? 

現代の子供に大切なのは、目標に向かって、自らの内発的動機から何度も何度もチャレンジすることで生きる力(Grit)や、その体験を通じて得られる様々なライフスキルの獲得することであり、今の世の中にある職業から、よく理解せずに選ぶことではないと思います。

二分の一成人式が真の子供にとっての学びと成長の機会になるために、より子供たちの「好き」を応援し合う儀式にしてみてはいかがでしょうか? 二分の一成人式2.0の到来を期待してやみません。

参考1:https://benesse.jp/kyouiku/201301/20130117-2.html

文=竹村詠美

ForbesBrandVoice

人気記事