近づく不況の波 フリーランサーができる7つの備え

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1. 家計面での備えをする

金融情報サイト「ナードウォレット(NerdWallet)」のライター、アリス・ホルブルックは、3つのアドバイスを紹介している。1つ目は支出を減らし、仕事の激減に備えた十分な貯蓄をしておくこと。2つ目は、投資先を整理し、可能な部分でリスクを減らすこと。3つ目はローンや借金を減らすことだ。

2. ビジネスの棚卸しをする

ビジネスを厳しく見直し、変化が必要な部分を特定する。全ての専門分野には最盛期があり、今が変化を起こすべき時かどうかを見極める必要がある。ビジネスは財務面からみて正しく整理されているか? 備品やマーケティングなどに金を使い過ぎていないだろうか?

人材仲介サイトを活用している場合、そのサイトを使うことで自分が設定した目標を達成できたかどうかを考える。ビジネス構築のために登録するサイトを変更したり、新たに追加したりする必要はあるだろうか? 最後に、顧客に提示する料金も見直そう。料金値上げのタイミングは決して逃すべきではないが、高額にし過ぎて仕事をもらえないようになってはいけない。

3. 顧客からフィードバックを得る

得意先の顧客にフィードバックを求めよう。「私を雇っている理由は何ですか?」「私を雇わないのはどういう時ですか?」と聞くのは居心地が悪いかもしれないが、得意先があなたのことをどう考えているのか、市場でどう認識をされているのかに関して重要な情報が得られる。そして次に、「御社のフリーランスチームの重要メンバーであり続けるため、身につけたり改善したりする必要があるスキルは何ですか?」と聞こう。

4. 人脈を見直し、拡大する

これを機に、自分が持つネットワーク、そしてビジネスを生み出す人間関係の質を見直し、評価し、向上させよう。米ビジネス誌アントレプレナー(Entrepreneur)によると、ネットワーキング(人脈作り)はビジネス成長に欠かせない能力だ。あなたには、得意先との円滑な関係を強化・活用しつつ、ビジネス拡大のため新たな顧客層にアクセスできるような質の高い人脈があるだろうか?

5. 需要増の分野で新たな専門性を身につける

テック系フリーランスの需要が特に高い分野としては、(1)ロボット工学とIoT(モノのインターネット)、(2)人工知能(AI)と機械学習、(3)ブロックチェーン、(4)データサイエンスの4つがよく挙げられる。しかし、需要が伸びているのはITだけではない。自分の専門が何であれ、良い仕事を集め続けられるようなスキルを身につけておこう。

6. 自己開発に投資する

フォーブス寄稿者のウィリアム・アルダは「教育には金がかかるが、フリーランサーにはその費用を支払ってくれる企業は存在しない。しかし、職業能力の開発は必要不可欠であることは、ミレニアル世代の87%も証言している」と述べている。自己育成を怠れば、市場での競争力は必ず下がってしまう。

7. (現時点で)本当にフリーランスが合っているのか自問する

あなたがフリーランスをしていた感情的・経済的な理由は、ここ数年の好景気にあるかもしれない。多くのフリーランサーは経済状況悪化の見通しにより、正規雇用や、より長期的な契約を考えるようになる。

私は以前、とても実入りの良いコンサルティング業を捨て、大手銀行の人事担当上級副社長および最高学習・人材責任者のパートタイム職に就いた。2人の息子が大学に通い、グレートリセッション(2000年代後半に始まった大不況)が迫る中、これはその時点で家族のために正しい決断だった。それから6年後、私はフリーランスを再開した。

編集=遠藤宗生

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