テクノロジー

2019.01.20 10:00

米テック記者が独断で選ぶ「今年の最注目スマホ」5機種

Nemanja Zotovic / Shutterstock.com

Nemanja Zotovic / Shutterstock.com

今年もラスベガスで開催されたCESでは、世界の家電メーカーらが最新のイノベーションを披露した。モバイル業界では毎年2月にバルセロナで開催される「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」が最大のイベントとなっているが、CESで最新端末の発表を行うメーカーも多い。
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今年のCESでは、筆者が楽しみにしていた5Gデバイスは、ガラス箱に入れられて展示され、直接触れる機会はなかったが、それでもファーウェイやZTE、ハイセンス、TCLからは注目に値する発表があった。ここでは筆者が独断で選んだ、注目5端末を紹介してみよう。

ファーウェイの「Honor View 20」

ファーウェイのサブブランドである「Honor」は、次期フラッグシップ端末「View 20」を発表した。これは、パワフルながら価格は600ドル以下と、「OnePlus 6T」に匹敵するミッドレンジ端末だ。View 20には、ファーウェイのフラッグシップモデル「Mate 20 Pro」と同じSoC「Kirin 980」が搭載されている。
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View 20は、6.4インチ液晶ディスプレイを搭載し、左上にあるパンチホールには2500万画素、F値2.0のカメラが埋め込まれている。画面占有率は約92%とほぼベゼルレスだ。リアカメラは4800万画素でF値は1.8。搭載しているカメラセンサーはソニー製の「IMX586センサー」で、センサーサイズは1/2型だ。

バッテリーは4000mAhで1日は十分に持つ容量だ。急速充電が可能だが、ワイヤレス充電には対応しておらず、防水機能も搭載していない。Honor View 20は、1月22日にパリで行われるイベントでグローバルローンチされる。価格は、6GB/128GBのベースバージョンが約500ドルになる予定だ。

「デュアル画面」で話題のNubia X

筆者が注目したもう1つのスマホが、ZTEのサブブランドである「Nubia X」だ。画面占有率は93.6%で、ポップアップ式カメラを搭載した「Oppo Find X」に次ぐ大きさだ。デュアル画面にはノッチやパンチホールはない。

フロントには、ほぼベゼルレスの6.26インチ液晶ディスプレイを、背面には5.1インチの有機ELディスプレイを搭載している。背面ディスプレイには、ブルーライトカット機能が搭載されており、端末をひっくり返すと自動的にスイッチがオン/オフになる。

SoCはクアルコムのSnapdragon 845で、OSはAndroid 8.1 Oreoが搭載されている。バッテリー容量は3800mAhで、急速充電 (Quick Charge 4.0)に対応している。価格は、6GB/64GBのベースモデルが約550ドルだが、米国でのリリース時期は未定だ。

世界初の「折りたたみスマホ」FlexPai

中国のスマホメーカー「Royole」は昨年10月、サムスンに先駆けて世界初の折り畳みスマホ「FlexPai」を発表した。SoCは、クアルコムの次期フラッグシッププロセッサ「Snapdragon 855」を搭載している。ディスプレイサイズは、端末を開いた状態で7.8インチ、折りたたんだ状態で5インチだ。

Royoleによると、端末を20万回開閉する耐久性テストをクリアしたという。しかし、端末の厚さとOLEDの安っぽさはかなり気になる点ではある。カメラは20メガピクセルの望遠レンズと16メガピクセルの広角レンズを搭載し、通常の写真撮影に加えて、自撮りにも対応している。急速充電には、独自の「Ro-Charge」技術を採用している。米国では、6GB/128GBのベースモデルを約1400ドルで先行予約することができる。

家電大手「ハイセンス製スマホ」Hisense U30

ハイセンスは米国での認知度こそ低いが、時価総額は50億ドルに達し、家電製品を日立やシャープ、東芝などに提供する中国の大手メーカーだ。

同社がCESで発表した「U30」は、6.3インチの液晶ディスプレイに「Honor View 20」と同様にパンチホールがあり、2000万画素のフロントカメラが埋め込まれている。SoCにはクアルコムのミッドレンジプロセッサ「Snapdragon 675」を採用し、OSはAndroid 9 Pieが搭載されている。

バッテリーは、4500mAhと大容量で、急速充電 (Quick Charge 4.0)に対応している。背面のデュアルカメラはサムスン製で4800万画素+500万画素となっている。

「コスパ最強」の低価格スマホAlcatel 1シリーズ

最後に紹介するのは、中国テック大手「TCL」が「Alcatel」ブランドでリリースした超低価格スマホ「1X」(120ドル)と「1C」(75ドル)だ。これらの端末がターゲットとする市場は、アジアや南米、中東、アフリカ、ヨーロッパの新興国だ。

Alcatel 1xはMediaTekプロセッサを搭載。OSはAndroid 8.1 Oreoで、5.5インチ液晶ディスプレイ、背面には1300万画素+200万画素のデュアルカメラを搭載している。フロントカメラは500万画素でメモリは2GB、ストレージは16GB、外部ストレージはmicroSDカードで、バッテリー容量は3000mAhとなっている。

一方、Alcatel 1CはOSがローエンド端末向けのAndroid 8.1 Oreo Go Editionで、Spreadtrumプロセッサを搭載。5インチ液晶ディスプレイに500万画素のリアカメラ、200万画素のフロントカメラを搭載している。メモリは1GB、ストレージは8GBで外部ストレージに対応。バッテリー容量は2000mAhとなっている。

編集=上田裕資

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