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英仏海峡横断の試みで命を落とす可能性が高いことは既に分かっている。移民自身もその事実を理解しているが、それでも密輸業者に金を払って英国入国を試みる人は絶えない。

欧州各国の経済評論家は、この事実を熟慮する必要があるかもしれない。フランスの名目上の経済規模や1人あたりの国内総生産(GDP)は英国と同程度で、フランスの人権保護水準も英国並みに高い。それに加え、フランスの多くの地域の天候は英国より良好だ。

それでも、メキシコから米国への移民が後を絶たないように、移民はフランスから英国へと移動することを求めている。米国を目指す移民と同様、その理由は経済にあるようだ。米国が、メキシコと比べて経済的にはるかに豊かな国だということを疑う人はほとんどいないだろう。

英国も経済的に裕福な国で、フランスにはない機会を提供している。経済情報サイトのトレーディング・エコノミクス(Trading Economics)によると、フランスの失業率は9.1%で、英国の失業率(4.1%)の倍以上だ。英国の方が、フランスよりも働けるチャンスが多いのだ。

移民もどうやらこのことを知っているようだ。

一部の人は、経済は多くの要素の一つでしかなく、英国が移民を引きつける理由には他にも、生活保護の手厚さや難民関連法の寛容さなどがあると主張している。たとえそうだとしても、英経済は新たな移民を吸収する十分な活気を備え、気前良く振る舞うだけの経済力を持っているようだ。これは抑圧的な政府など、苦難から逃れてきた人たちに安全な港を提供してきた英国の数世紀にわたる歴史を反映している。

翻訳・編集=出田静

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