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『Who Is Michael Ovits?』の著者、マイケル・オーヴィッツ(Photo by Jamie McCarthy/Getty Images)

私が昨年読んだ中で最高のビジネス書は、『Who Is Michael Ovits?(マイケル・オーヴィッツとは誰か)』だ。私はかつて芸能事務所に投資していたため、ハリウッドでのビジネスの難しさを自ら経験した。そして確かに、マイケル・オーヴィッツはこの業界の伝説的存在だった。

オーヴィッツは、ユニバーサルスタジオでのツアーガイドのアルバイトをきっかけに、エンターテインメント業界に足を踏み入れた。そしてまたたく間に成功し、人脈を形成し始めた。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)卒業後、ウィリアム・モリス・エージェンシーに就職したが、その職務は郵便物集配室でのものだった。彼はそこでもすぐに出世し、テレビエージェントとして大きな成功を収めることになる。

だが、ウィリアム・モリス・エージェンシーでの仕事はあまりに窮屈だったため、オーヴィッツは4人の同僚と共に、クリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシー(CAA)を創業した。

業界を破壊するため、5人は俳優、監督、作家の顧客を「パッケージ化」する方法を編み出した。このアプローチは、「非常に多くの人材を集めることでバイヤーが(CAAを)避けては通れない状態にする」もので、これにより業界の権力構造は覆された。

オーヴィッツはさらにタレント事務所ビジネスの再定義を進め、投資銀行としての役割も開拓した(例えば、松下電器産業によるMCAの買収もオーヴィッツが仲介した)。また、コカ・コーラとの契約から始めた広告ビジネスでも成功した。

これは素晴らしい功績だが、ではこれから私たちが学べることは何だろう? 私がこの本から得た学びは次のとおりだ。

■リサーチ

オーヴィッツが成し遂げたことに、偶然の結果だったものはひとつもない。彼は常に最終目的を明確に理解していた。また、会社の戦略を検討する際は、かなりの時間を費やして徹底調査などを行った。顧客に会う前には、その人について全てを知りたがった。意思決定の際には常に、完全に情報を把握するようにした。

また、エンターテインメントを成功させる要素とは何かを常に見極めようとしていた。オーヴィッツはこう回想している。「私は、アカデミー賞の主要5部門のいずれかを受賞した映画を全て観るという個人的プロジェクトを始めた(これには10年かかった)。私は、なぜ『風と共に去りぬ』が時の試練に耐え、『わが谷は緑なりき』が耐えられなかったのかを発見し、映像と制作物の関係を学んだ」

編集=遠藤宗生

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