ストーンの雇用契約書を確認すると、彼は退職時に50万ドルの年間サラリーに加え、100万ドル相当のRSUを受け取れることになっている(このRSUは彼の採用時に付与されたもので、勤務開始から6カ月後に売却可能となっていた)。
しかし、ストーンは採用時に約束された1900万ドル相当のRSUのうち、推定で約7分の1しか受け取れず、残りは放棄することになる。なぜなら、このRSUは彼の入社から48カ月間の間、毎月均等に付与されることになっていたからだ。
ストーンはさらに、48カ月にわたり均等に付与されることになっていた、スナップのクラスA株のうち推定42万7083株の購入オプションも放棄することになる。これほどの巨額の報酬を見送って彼が社を去った背景に浮かぶのは、スナップの社内の混乱ぶりだ。
スナップからは幹部の離脱が相次いでいるが、同社の共同創業者でCEOのエヴァン・スピーゲルは社内向けのEメールで、ストーンの辞任に関し「彼が会社を去ることは、会社の運営に関する意見の相違とは一切関わりがない」と述べている。
スナップが米証券取引委員会(SEC)へ提出した8-K書類には、「ストーンは彼自身が別の機会を探るため、自らの意思で社を去った」と記載されている。同社の広報担当者は、スピーゲルが社内向けEメールを送信したことは認めたが、詳細についての言及は拒否した。また、ストーンもコメントを避けている。
今回の報せを受けて、スナップの株価は1月16日に11.5%下落し、5.79ドルとなった。同社の株価は、幹部の辞任が相次ぐなか、過去1年で50%以上の下落となっている。スナップのコンテンツ主任を務めたNick Bellは昨年11月に辞任を表明した。マーケティング主任のSteve LaBellaも10月に社を離れた。さらに9月には戦略主任のImran Khanが、辞職していた。