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ポルシェジャパン代表取締役社長 七五三木敏幸

欧州の環境規制や新たなプレーヤーの台頭が、全世界的なEV(電気自動車)シフトを引き起こす。時は来た。ポルシェは初の量産EVスポーツカー「タイカン」でどのように戦いを挑むのか。動力だけじゃない、マインドの大転換が必要だ──。七五三木社長が決意を語る。


スポーツカーの代名詞とも言えるポルシェ。70周年を迎えた今年、同社初の電気自動車(EV)「タイカン」を発表した。ポルシェ本社はドラスティックなEVシフトを掲げる。七五三木社長はどのように捉えているのだろうか。

「本社ではしばらく前まで、『トップランナーである必要はないけれど、遅れては困る』という考え方があったのですが、今は逆に『トップでないと、生き残れない』という意気込みです。ジャパンとしても変化に対応し、トップを走りたい。欧州の環境規制は、業界が考えていたものより圧倒的に早かった。ガソリン車が売れないとなれば、我々もそういう方向に舵を切らないといけません」

ポルシェはここ数年、大変革を遂げてきた。SUVの躍進も大きい。

「多くの方にとって、『ポルシェ』のイメージはやはり911です。我々を引っ張ってきてくれたトラディショナルな車で、本当に素晴らしい車。ただ、911だけでソリューションが足り得るかというと、そうではない。昨年度、ポルシェは全世界で約24万台を販売しましたが、SUVの割合は加速度的に伸びています。

今、世界の販売台数のおよそ3分の1はマカン。それにカイエン、パナメーラを含めると6割以上になります。お客様からは様々なご要望があります。スポーツカーとして満たしてほしい点に加え、例えば大人が4、5人でゆったり座れる、旅行の際にラゲージをたくさん積めるなど。まさにお客様の志向と『新しい現実』に任せた車づくりをしているということです。

それをエンジンという切り口で考えると、まさにEVになります。どんな環境、どんなお客様の要望下でも、スポーツドライブを楽しんでいただきたい。そのような観点から、EV化やプラグインハイブリッド(PHV)化を進めているところです」

文=林 亜季 写真=小田駿一

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