freeeはクラウド会計を始め、これまで人事労務、開業業務、事業用クレジットカードの提供などスモールビジネスの業務をサポートするサービスを多角的に展開。すでに100万を超える事業所が利用しており、サービス開始以来、登録された取引総数は2億7000件を超える。
freee finance labでは、そうしたデータを基に新たなサービスを開発する。子会社自体は昨年10月に設立されており、設立時の資本金は1億円。現在は10名程度のメンバーで活動しているという。
今回の発表について、freeeの広報は以下のようにコメントしている。
「freeeは『スモールビジネスを、世界の主役に。』をミッションに、新たな金融サービス提供の可能性を探ってきました。中小企業や個人事業主、最近は中堅企業のお客様も増えてきています。今後のサービス提供のために子会社を設立し、今回の発表に合わせてユーザーの皆様には利用規約の変更などをお送りしております。今後もお客様を支援できるビジネスプラットフォームとして、活動して参りたいと思います」
同じくクラウド会計ソフトとして知られるマネーフォワードは、1月15日にクラウド型勤怠管理システムを提供予定だと発表。人事労務支援への注力を示した。両社とも当初の会計支援に止まらない、手広い会社経営支援にサービスを拡大している。
特にfreeeは、開業支援や人工知能で経営の課題を発見する開発者向けAPI提供プログラム「freee Developers Community」を提供するなど、バックオフィスに止まらない広範な経営サポート体制を実現しようとしている。これにより得られる莫大な企業情報は、ユーザーの実情に最適化されたサービス開発を可能にする一方で、情報の取り扱いにはより慎重な対応が求められるはずだ。