ビジネス

2019.01.15

IPO目前のデリバリーPostmatesが新規調達、ソフバン系企業と激突へ

(Getty Images)

昨年9月に3億ドルの資金調達を実施したばかりの米サンフランシスコ本拠のフードデリバリー企業「Postmates」が、さらに1億ドルの資金を調達した。

今回の調達ラウンドはBlackRockやTiger Global、Glynn Capitalらが主導し、Postmatesの企業価値は前回の12億ドルを上回る18億5000万ドル(約2000億円)とされた。

PostmatesのCFOを務めるKristin Schaeferは「当社の事業領域への期待が高まるなかで、新たな資金を獲得できたことにエキサイトしている」と述べた。フードデリバリー領域では競争が高まっており、この資金はアプリベースのフードデリバリーを行う同社の事業拡大に用いられる。

同じくサンフランシスコ本拠の競合であるDoorDash(ドアダッシュ)も、昨年3月にソフトバンクが主導する資金調達ラウンドで、5億3500万ドル(約560億円)を調達しており、累計の資金調達額は10億ドル近くに達した。この分野の競合には他に、ウーバー傘下のウーバー・イーツやスクエア傘下のCaviarなどがあげられる。

フードデリバリー分野ではGrubHubやアマゾンも拡大戦略を進めており、Postmatesは2019年のIPOを視野に入れ、既にJPモルガンやバンク・オブ・アメリカを引き受け先に選んでいる。

SchaeferによるとPostmatesはこれまで、競合と比較すると少ない調達資金で運営を続けてきたが、そのことがまだ黒字化を果たしていない同社の財政面の健全性を促したという。「当社はまだ成長途上の企業であり、このタイミングで新たな資金を調達できたことは意義深い」と彼は述べた。

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事