EV市場へのテスラ車の影響力
EVは連邦税の優遇措置を受けおり、テスラ車はこれまで、7500ドル(約81万円)の税額控除の対象となっていた。だが、控除額は今年6月末までに購入された車については3750ドル、7月1日以降の分については1875ドルとなり、来年以降は対象外となる。
テスラ車へのインセンティブが減ることは、何らかの影響力を持つだろうか──?
パリスは、「そうなることは確かだ」と見込んでいる。だが、「それが全般的なEV離れにつながるのか、優遇措置を全面的に活用できる特定のモデルに人気が集中することになるかは不明だ」という。
パリスは、「各社は今後、それぞれの価格構造について分析、検討していかなければならないだろう」との見方を示しつつ、各社の計画の詳細については「まだ分からない」と述べている。
テスラ車の価格が今後、実質的に上昇するという事実を受け、EV市場にこれから参入する各社は、価格を引き上げる一方でインセンティブを減らすかもしれない。また、すでに競合する他社は市場シェアの拡大を目指し、インセンティブの強化などでテスラへの攻勢を強める可能性がある。
テスラは価格の引き下げやインセンティブの強化を図るほか、EVの残余価値の上昇が見込めることを受け、リース市場向けの販売を強化していくかもしれない。
いずれにしても、2019年が米国のEV市場とテスラの双方にとって、非常に重要な年になることは明らかだ。EVが真に市場の主流となる一年になる可能性もある。