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2019.01.17

注目されることが全てではない ジャパンタイムズが背負う新聞の意義

ジャパンタイムズ 末松弥奈子会長


その時に出会った伊丹十三監督や篠田正浩監督にも可愛がって頂き、映画製作の全プロセスに関わらせて頂きました。その中で監督、プロデューサーやその他のスタッフのみなさんの役割を知ることができたこと、そして何よりものづくりに関わる方々のパッションを直に感じられたことが、すごく勉強になりました。

今でも、完成度の高い作品を求めて動いていたチームと過ごした時間を思い出します。しかも彼らは、20代の私が「これがやりたいんです!」って言うのに対して、「いいよ。一緒にやってみようか!」と応えてくれる好奇心もありました。最高のコンテンツとネットを結びつける形で自分自身のキャリアがスタートできたことは、凄くラッキーだったと思っています



── 当時の「インターネットの時代がくるぞ!」という流れのように、今この時代において、弥奈子さんにしか見えないものはありますか?

どうでしょうか。私にしか見えないものは、そんなにないのではないかと思いますが、少なくとも好奇心や妄想力みたいなのは相変わらずあります(笑)。

20代の頃は失敗も何も考えずに色んなことを妄想して、そこに向かって駆け抜けてきましたが、25年経って、大きい失敗も経験しているし、世界初・日本初を謳えば成功するわけではないこともよく分かっています。それでもワクワクする気持ちは変わっていませんし、強いモチベーションもあります。テクノロジーがサポートしてくれる、生きやすい未来の実現を信じています。


末松弥奈子◎広島県出身。1993年学習院大学大学院修士課程修了後、インターネット関連ビジネスで起業。ウェブサイト制作やオンラインマーケティングに携わる。2001 年ネットPRを提唱する株式会社ニューズ・ツー・ユーを設立。2013年より広島で船/海運/リゾートなどを手がける家業のツネイシホールディングスの経営に関わる。2017年6月より、日本の現状と世界の動向を120年以上にわたって報道してきたジャパンタイムズの代表取締役会長・発行人。

監修=谷本有香 インタビュー=三宅紘一郎 校正=山花新菜 撮影=藤井さおり

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