中国の「テスラ・イーター」は? 続々台頭するEVスタートアップ

“テスラ・イーター”と呼ばれるEスタートアップ。従来の中国車の概念を覆す洗練されたデザインには理由がある。


中国のIT巨人「テンセント」の投資を受けて話題になった「NIO」は、創業わずか4年でNY株式市場に上場。デザイン部門を率いるクリス・トマソンは、コカ・ コーラやBMWなどを経て2015年にNIOのデザイン担当副社長に就任した。初の量産車「ES8」は「先進的なプレミアム」を目指し、すべてを新規にデザインした。


「NIO」

2人のドイツ人と中国の資本家による共同創業の「BYTON」のデザイン部門を率いるのは、元BMWのブノワ・ジェイコブ氏。欧米の高級車が隠すセンサー類を「自動運転の機能が搭載される象徴」として、ライティングを施して目立たせている点に中国の国柄が反映されている。


「BYTON」

深センに本社を構える「BYD」は、商用EVで世界トップ。「王朝」シリーズの発表には、アウディのデザインチームを率いていたヴォルフガング・エッガー氏が登場。


「BYD」

中国の地場資本最大手の吉利汽車(Geely)は、傘下に収めたボルボのデザイナーだったピーター・ホルベリーを上級副社長に迎えた。注目は新グローバル・ブランド「Lynk & Co」。都市部にブランド・ブティックを設置し、若者の手が届く価格帯でモビリティ・サービスを提供する。

「Lynk & Co」

豊富な資金を元に最先端技術を搭載すEVを開発。欧米から一流のデザイナーを迎え、グローバル基準のデザインを纏わせる。これが中国の電動モビリティ最先端である。


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#13|中国の「テスラ・イーター」は? 続々台頭するEVスタートアップ
#14|自動運転機能を搭載し、とうとう「レベル3」に挑戦したーアウディ A8
#15|「安心と愉しさ」で米国シェア拡大──スバル フォレスター

文=川端由美

この記事は 「Forbes JAPAN 世界を変えるデザイナー39」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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