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LGBTからダイバーシティを考える

メルカリ取締役社長兼COOの小泉文明(左)、東京レインボープライドの共同代表理事 杉山文野(右)

産休・育休や妊活支援、さらにはパートナー(もちろんLGBTも対象だ)への手厚い支援まで…。

充実した福利厚生&ダイバーシティ施策でも、度々話題になるメルカリ。彼らがここまでダイバーシティに注力する理由を、取締役社長兼COOの小泉文明に聞いた。

聞き手は、自身もトランスジェンダーで、今年15万人を動員した日本最大のLGBTプライドパレードを運営するNPO法人・東京レインボープライドの共同代表理事を務める杉山文野。

「いま、なぜダイバーシティが必要なのか?」をテーマに、第一線で活躍する人々と実体験を語りあう。


プライベートを支援しないと、仕事にも集中してもらえない

小泉:メルカリには「ダイバーシティ&インクルージョン」のためのチームがあります。杉山さんには、そのチームの打ち合わせに何度も参加してもらっていますよね。

杉山:はい。メルカリの方と話していて感じるのは、皆さんとても働きやすそうということです。たしかダイバーシティに力を入れ始めたのは、産休・育休の整備がひと段落ついたからですよね。小泉さんも、一時期は社長でありながら育休を取得していました。

小泉:当たり前のことをやっているだけですけど、一つだけ他社の福利厚生と違う考えを持っています。日本企業の福利厚生は、平等主義を前提に機能しています。

例えば家賃補助など給与にプラスされて誰でも享受できるものばかりを整備してしまう。メルカリは逆で、平等ではなくライフステージにおいて何か起きる際には会社がなるべくサポートしてあげるというスタンスです。

その考えはバリューのひとつである「Go Bold(大胆にやろう)」を満たすためです。いくら仕事を大胆にやろうといっても、まず子育てや介護、LGBTなど社員それぞれの事情を解決しないとそんなことはできません。

社員のベースは、仕事ではなくプライベートです。まずこちらをしっかりさせることで仕事も「Go Bold」にできる。みんなの能力を引き出すためには、当たり前のことです。

福利厚生は、金銭面はもちろんですが、それ以上に精神的な支えとして重要です。いろいろ大変な時期に少しでも安心してもらうために、産休・育休、そして介護周りの補助を充実させています。

杉山:素晴らしいですね。いままではあらゆる場面で、仕事とプライベートは切り分けられてきました。そんな中で「まずプライベートを充実させないと、仕事のパフォーマンスも上がらない」とはっきり打ち出したのが、メルカリです。けれど、会社にとっては結構なコストなのでは?

小泉:そうでもありませんよ。例えば、全社員に適用させる家賃補助よりも産休・育休の方が費用は少なくて済みます。家賃は毎月発生しますが、出産や乳児の養育は一時的ですから。
 

構成=野口直希 写真=小田駿一

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