未来のボンドカーは東京ー大阪間を駆け抜けるEV? アストンマーチン ラゴンダ・ビジョン・コンセプト

高級車におけるモダンなデザインとは? そのスタイリングが示すものは?電動化時代の新たな潮流を視野にいれながらも、変わらない洗練で魅せる。

ASTON MARTIN:快適な居住空間を確保する 未来のボンドカー

スポーツカーと聞いて、多くの人が思い浮かべるのがアストンマーティンのフォルムではないだろうか。いかにも速そうで、美しいデザインは、誰もを魅了する。 

しかも、ジェームズ・ボンドの愛車である。ファーストクラスで移動し、超高級ホテルに宿泊、さらには高級スーツやタキシードを見事に着こなし、女性にもてるオトコが駆るスポーツカーに、 最上級のラグジュアリーライフを見るのだ。 

そんなアストンマーティンが手掛ける電気自動車のラグジュアリーカーブランドが「ラゴンダ・ ビジョン・コンセプト」である。

ガソリンエンジン車との大きな違いは、エンジンやギアボックス、トランスミッションなどを搭載するスペースが必要ないこと。そのためデザインの自由度は高い。

極端にいえばボンネットは必要ないのだが、クルマを前に進めるために、どうしても空気を切り裂かない。このモデルもバッテリー消費をできるだけ抑えるために空力を考慮。非常に優雅な流線型を描くダイナミックなフォルムを採用している。

それでも、その特性を活かしたデザインで、大人4人が贅沢に身体を伸ばすことのできる、従来のクルマにない快適なスペースを生み出している。

さらには、クルマの構造的強度の大部分をフロアが受け持っているので、大きな開口部をつくることが可能になり、乗り降りがとてもスムーズに。ルーフも持ち上がるので、立ち上がった状態でもそれが可能なのだ。 

気になる動力も1回の充電で最大400マイル(約640km)の走行が可能。つまり、東京、大阪間を1度の充電で走りきれるということになる。

未来のアストンマーティンは、ラゴンダというブランドで流れるような美しいフォルムと快適な広い空間を併せ持った、究極のラグジュアリーカーを作ることになりそうである。


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文=福留亮二

この記事は 「Forbes JAPAN 世界を変えるデザイナー39」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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