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人工知能(AI)についての話には、大げさなものも多い。多くの企業が、デジタル・ゴールドラッシュの恩恵を受けようと画策している(ドットコム・ブームとも似た状況だ)。

しかしそれでも、AIの世界では本物のイノベーションが起きており、中には驚異的な新技術もある。事実、AIは現在、目覚ましい進化を遂げている。

では、2018年のAIにおける最も重要な進歩は何だったろうか? 以下に見ていこう。

<AIによる医療診断>

ミスト・システムズ(Mist Systems)の共同創業者で最高経営責任者(CEO)のスジャイ・ハジェラはこう語る。「2018年は、医療分野でAIが広く活用され、3次元や2次元の医療画像内にある大量のデータを選別することで医療従事者による診断の加速と改善を支援した」

ハジェラはいくつかの例を挙げている。

・iCADのトモシンセシス用「ProFound AI」により、組織内のがん発見率が8%向上した。
・サムスン電子の「超音波、デジタル放射線医療、コンピューター断層撮影(CT)、磁気共鳴映像法(MRI)のコンセプトとソフトウエアのイノベーション」により、画像診断の正確性が向上した。

ダーウィンAI(DarwinAI)のシェルドン・ファーナンデスCEOもまた、2018年にAIが見せた最大の進歩のいくつかは、医療分野で起きたと語る。以下は、ファーナンデスが重要だと考える進歩の一部だ。

・グーグル傘下のディープマインド(DeepMind)はAIを利用し、タンパク質の折りたたみ(タンパク鎖が立体構造を得る物理的プロセス)を予測する技術「AlphaFold」を開発し、タンパク質折りたたみ問題をめぐる競争に勝利した。
・AlphaFoldは、AIと深層学習を組み合わせることで人類に役立つ技術を開発できる可能性を示している。タンパク質の構造に関するこの進歩は、特定の疾病の原因をより深く理解し、そうした病気の治療薬を開発するのに役立つだろう。

<自動運転>

ラスベガス市のイノベーション地区は、米国の公道で初となる完全自律型電動シャトルの運行を開始し、これまでに3万2000人以上の乗客を輸送した。グーグル傘下のウェイモは2018年、自動運転車の商用サービス開始と、総走行距離の1000万マイル(約1600km)到達を発表した。

<会話>

2018年のグーグルI/O会議では、同社のサンダー・ピチャイCEOが「Google Duplex」のデモンストレーションを行った。これは利用者が地元の店などに電話し、AIとの自然な会話で予約を行えるシステムだ。コーラス・ドット・AI(Chorus.ai)の創業者でCEOのロイ・ラーナニは「ほとんどの場合、利用者は会話の相手がコンピューターであることがわからないほどだった」と語る。

編集=遠藤宗生

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