2018年12月20日にフォーブス ジャパンが開催した「WOMEN AWARD」では編集部特別賞を受賞。また、特設サイト上で投票を募集した「読者賞」では最も多く票を獲得した。
今年で3回目を迎えた「WOMEN AWARD」のテーマは「自分らしさが最高の働き方」。6名の受賞者のスピーチを最後に締めくくった、岡部のスピーチを紹介する。
みなさま初めまして。電通イースリーの岡部と申します。私は、WOMEN AWARD の受賞資格は、7年前まで絶対にありませんでした。なぜかというと、その時まで私はネクタイを締めて、男性社員として働いていたからです。
今から6年前の2012年、私は全社員へのメールで「これから女性として生きていきたい」とカミングアウトをしました。幸いにも当時の社長も含めて、会社が理解を示してくれました。
それから現在に至るまで、私は管理部門で女性管理職として働いています。たくさんの人に支えられ、会社に救われたとも思っています。
最近では、ダイバーシティという言葉をよく聞くようになりました。私がこの言葉を知ったのは今から40年ほど前のこと。こう言うと、歳がバレてしまいますが(笑)。
私は中学生のとき、無線通信の仕組みに興味を持っていました。色々と自分で調べていく中で、通信の品質を高めるための「ダイバーシティアンテナ」という技術を学びました。
当時の車は電波の送受信をするアンテナが一つしかなく、路地の角に入ったりすると、電波を安定して受信できなくなることもありました。それを、複数のアンテナを用いることで、自動的に電波を選別して受信を安定させるというものです。
まさに今企業に求められているダイバーシティって、こういうことだと思うんです。複数の色々な視点で情報を集めてメッセージを発信する。それによって企業は今まで以上に安定したものになっていくのだと考えています。
今後、私も企業の中において、鋭い感度を持ったダイバーシティアンテナの一つになれたらいいなと思います。
本日は会場のみなさま、そしてこの素晴らしい賞を受賞するにあたり、推薦していただいたみなさまに心より御礼申し上げます。ありがとうございました。