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ゲーム業界で2018年最大の話題は、Epic Gamesがフォートナイトから30億ドルという利益を生み出したことだった。フォートナイトは無料で楽しめるバトルロワイヤル形式のゲームでありながら、スキンなどのアイテムから巨額な収益を生み出した。

しかし、調査企業SensorTowerのレポートで、公開から2年を経たポケモンGOの2018年の収入が世界で推定7億9500万ドル(約860億円)に達したことが判明した。この金額は2017年から35%の増加だ。ポケモンGOはフォートナイトと比較すると、ごくわずかなマネタイズ施策しか行っておらず、それでもこの数字を達成できた意義は非常に大きい。

公開から2年を経たポケモンGOはなぜ、ここまでの売上を確保できたのだろう。ポケモンGOは、話題にのぼることは多いものの、他の有名ゲームと比べると存在感はさほど高くない。

ポケモンGOが売上を伸ばした背景には、フレンドシステムや新たなリサーチタスクの追加、トレーディングやトレーナーバトル(PvP)の充実によりエンゲージメントを高めたことがあげられる。また、第4世代から第7世代に渡る、新たなポケモンの追加もファンを魅了している。

さらに、任天堂と株式会社ポケモンは「ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ」や「ポケットモンスター Let’s Go! イーブイ」などの新たなソフトをスイッチ向けに送り出し、新たなファンを獲得しようとしている。

一方で、2018年はポケモンGO関連のイベントが盛んに開催されたこともあげられる。昨年は合計31件のイベントが開催されたが、これは2017の10件から大幅な増加だった。ナイアンティックはイベントを通じて、ファンのエンゲージメントを高めている。なかでも、人々が一斉に野外でゲームをプレイするコミュニティデーは、ファンたちの一体感を高める上で大きな役割を果たした。

ただし、ポケモンGOは課金要素がごく限定的であるのにも関わらず、ここまで売上を伸ばせた点は非常に興味深い。ゲームを続ける上で必須となるのは、ふかそうちやレイドパスのみなのだ。それに対し、フォートナイトの場合はスキンを20ドルや40ドルといった高価な金額で販売している。ポケモンGOは従来のゲームで当たり前だった、課金による待ち時間の短縮のようなマネタイズ手法も避けてきた。このような控えめなマネタイズで、ここまでの収益をあげたのは、奇跡的なことともいえるが、これもやはり巨大なユーザーベースがあってのことだろう。

ポケモンGOは2016年夏の立ち上げからこれまで、累計で22億ドルの売上を記録しており、2019年末には30億ドル(約3260億円)に達する見通しだ。

運営元のナイアンティックはワーナー・ブラザースと手を組み、今年は「ハリー・ポッター」をテーマにしたスマホ用ゲームのリリースを予定している。2019年のナイアンティックのさらなる躍進に期待したい。

編集=上田裕資

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