SSKは豊胸手術や腹のシワの除去手術、フェイスリフトなどの施術を行っているが、施術前と施術後の模様を、クライアントにVRで確認させることにより、より良い結果を生もうとしている。
「VRの活用により、クライアントの不安を減らし、より快適な美容整形手術が可能になる」とSSKのSean Kelishadi博士は述べる。博士が既にVRを導入したのが、豊胸手術の分野だ。患者の胸をウェアラブルブラで測定してデータ化し、VRで施術前・施術後の映像を見せることにより、患者は手術からどのような効果が得られるかを実感できる。
また、3Dプリンティング技術も併用することで、さらに具体的な成果が把握できるようになるという。「将来的には触覚センサーも活用して、より精度の高い手術を実現したい」と博士は話した。
Kelishadi博士によると美容整形分野では今後、男性向けの分野の伸びが期待できるという。現状では男性の美容整形は市場の8%程度だというが、アンチエイジング系の施術の需要が今後大きく高まると博士は予測する。
美容整形手術でのVR活用は、医師とクライアントの双方にメリットをもたらすことになりそうだ。VR関連のデバイスの価格はここ数年で下落し、コンテンツも増えてはいるが、VRは当初の期待ほど普及していないのが現実だ。
しかし、消費者らがそのメリットを理解するにつれて、VRの普及が今後さらに進んでいくことが予想される。