起業家たちは2018年をどのように捉え、2019年のトレンドをどのように予測しているのか。今回、Forbes JAPAN編集部は起業家に向けてアンケートを実施。2018年の事業の手応え、そして2019年の展望を伺った。
メンバーも倍に。急拡大の1年だった
──2018年はどのような年だったでしょうか? 今年を振り返ってみて、事業の手応を教えてください。
今年は、急拡大の1年でした。湯河原の温泉旅館「THE RYOKAN TOKYO」の運営を引き継ぎ、コンセプトリニューアルを行ったり、層雲峡の観光ホテル「ホテル雲井」のM&A及びリニューアルを行ったりと、既存の宿泊施設に自社が培ってきた、ノウハウを用いてアプローチすることができたように感じます。
また、ホテル事業にとどまらず、新規事業の仕込みに十分に取り組むことができました。メンバーも大きく拡大。2017年の倍以上の人数が会社にジョインしてくれ、組織体制の構築や企業文化の醸成も(十分とは言い難いが)メンバーの協力のおかげで盤石になったと感じています。総じて、今までの事業を振り返り、自分たちの強みを再確認し、さらなる発展に向ける布石となった1年だったと感じております。
新規事業を一気に展開。ブロックチェーンの活用にも期待
──2019年、事業をどう成長させていきたいと考えていますか?
2018年が急拡大の1年だったのに対し、ホテル事業に関しては既存の運営施設のクオリティ向上に努める「守りの1年」にしたいと考えています。
効率的な運営体制などの構築はすでにある程度完成していますが、それ以上にホテルの体現している世界観の明確化や、顧客体験の向上、対外的な発信の強化などに取り組んでいきたいです。2月にはHOTEL SHE, KYOTOのリニューアルが控え、また創業の地となった富良野のペンションのリニューアルも現在計画されています。
その一方で、2018年に仕込んだ新規事業に関しては一気に展開していく飛躍の1年にしていきたいと考えています。さまざまなリリースが相次ぐと思うので、ぜひ楽しみにしていただければと思っています。
──2019年、個人的に期待している領域などはありますか?
(仮想通貨以外における)ブロックチェーンの活用に期待しています。詳しいことは申し上げられないのですが、現在、仕込んでいる新規事業にも関係がある領域です。
龍崎翔子◎ホテルプロデューサー。2015年にL&G GLOBAL BUSINESS Inc.を立ち上げ、「ソーシャルホテル」をコンセプトに掲げ北海道・富良野の「petit-hotel #MELON 富良野」や京都・東九条「HOTEL SHE, KYOTO」をプロデュースする。2017年9月には大阪・弁天町でアナログカルチャーをモチーフにした「HOTEL SHE, OSAKA」を、2017年12月には北海道・層雲峡でCHILLな温泉旅館「ホテルクモイ」をオープン予定。