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2018.12.30

「料理動画ジャンルが収穫時期になる。個人的な注目は生鮮EC領域」|dely堀江裕介 #2019を読む

dely 堀江裕介

メルカリ、ラクスルの上場。そして国内スタートアップの買収件数が過去最高を達成するなど、何かとニュースの多かったスタートアップ業界。

起業家たちは2018年をどのように捉え、2019年のトレンドをどのように予測しているのか。今回、Forbes JAPAN編集部は起業家に向けてアンケートを実施。2018年の事業の手応え、そして2019年の展望を伺った。

5年後、当たり前にネットで生鮮食品が買える未来が来る

──2018年はどのような年だったでしょうか? 今年を振り返ってみて、事業の手応えを教えてください。

2018年はdelyにとって非常に大きなターニングポイントとなりました。年始に行った大型の資金調達、そしてYahoo!との資本提携。この二つが我々の事業を大きく進展させるエンジンとなったことは間違いありません。

ユーザー数、収益ともに順調に成長し更にここから指数関数的にユーザー数が伸びることが予想されます。料理動画サイトが多く立ち上がり、大手の参入もあった2018年ですが、delyとして頭一つ抜きん出ることが出来たと確信しています。

これに甘んじることなく、しっかりと営利100億をさせる組織をじっくりと育てて行くために来年も大きく仕掛けて行きたいと思っております。

──2019年、事業をどう成長させていきたいと考えていますか?

2019年はついに料理動画ジャンルにおいて収穫時期になると考えており、その中でも私が注目しているのは生鮮EC領域です。

メディアが広告売上中心の収益構造から、ECジャンルへ染み出して行くと考えており、特に生鮮のジャンルは日本のEC化率の中でも最も低い水準にあるジャンルです。

ここをアマゾン、楽天が、その他多くの企業が狙いに来る年となり、delyとしてもここにどう立ち向かうか深く戦略を練っていきます。5年後には当たり前のようにスーパーではなく、ネットで生鮮食品が買われる未来が来るように全社を上げて挑みます。


堀江裕介◎1992年生まれ。群馬県出身。2014年4月、慶應義塾大学在学中にdely株式会社を設立。フードデリバ リーサービス、キュレーションメディアを立ち上げるが、撤退。2度の事 業転換を経て、2016年2月よりレシピ動画サービス「クラシル」を運営。2017年8月にはレシピ動画本数が世界一に、2017年12月にはアプリが1000万DLを超えるなど、クラシルを日本最大のレシピ動画サービスに成長させる。

構成=新國翔大 写真=小田駿一

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