1位はマーベルの「アベンジャーズ」シリーズに出演するジェレミー・レナー。直近の出演作3本で、報酬1ドルあたり82.70ドルの利益をもたらした。2位も同じく「アベンジャーズ」に出演するマーク・ラファロで、報酬1ドルに対する利益は80.20ドルだった。
3位はDCコミックス映画でロイス・レイン役を演じるエイミー・アダムス(69.90ドル)、4位は「ワンダーウーマン」主演のガル・ガドット(60ドル)、5位は「アベンジャーズ」シリーズでキャプテン・アメリカを演じるクリス・エヴァンス(56.10ドル)だった。
これまで3作が製作された「アベンジャーズ」シリーズでは、本数を重ねるごとに俳優の出演料も上がっている。ディズニー傘下のマーベル・スタジオは俳優らに対し、2000万ドル(約22億円)以上の前払い出演料に加え、興行収入に応じた配当を支払っているが、それでも同シリーズは巨額の支出に見合う数十億ドル規模の興収を稼いでいる。
マーベルの社長でプロデューサーのケヴィン・ファイギは2017年、フォーブスに対しこう語っている。「予算の比率は、特にアベンジャーズ作品ではキャストに大きく傾いている。初期作品では恐らく、特殊効果や物的製作費により多くの予算が投じられていた。でもそれで構わない。(俳優は)最高の効果を発揮するのだから」
映画製作会社にとって好都合なことに、フランチャイズ作品1作目では俳優出演料が安く設定される。DCコミックスの「ワンダーウーマン」では、主演のガドットに対する報酬は、前払い分30万ドル(約3300万円)に加えて興収に応じた配当を支払う内容だったが、同作は8億2180万ドルの興収を記録。ガドットの最終的な報酬額は前払い分を大幅に上回った。
一方、巨額の報酬を受け取りながらも、それに見合う利益をあげられなかった俳優もいる。マシュー・マコノヒーは「ダークタワー」などの出演作がいずれも振るわず、ROIはわずか1.10ドルと2018年のランキングで最下位となった。ワースト2位以降はクリスチャン・ベイル(1.50ドル)、マット・デイモン(3.70ドル)、メリッサ・マッカーシー(4.90ドル)、リース・ウィザースプーン(5.20ドル)が続いた。