2018年にキャリアが失墜した大物12人(後編)

ポール・マナフォート(Photo by Drew Angerer/Getty Images)


エリック・シュナイダーマン

レス・ムーンベス同様、#MeToo運動の支持者であったニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン司法長官は、ハーヴェイ・ワインスタインからセクハラや性的暴行を受けたと訴えた女性らの側に立ち、ワインスタインとその製作会社を提訴した。

しかし、ワインスタインに対する疑惑を最初に報じたニューヨーカー誌は5月7日、女性4人の証言として、シュナイダーマンにも性的不品行疑惑があることを報道。シュナイダーマンは疑惑を否定したものの、翌日に司法長官を辞任した。ただ、6カ月に及ぶ捜査の結果、全事案について時効成立の判断がなされたため、シュナイダーマンは刑事責任を問われない見通しだ。

ジェフリー・タンバー

コメディー俳優として輝かしいキャリアを築き、アマゾンのドラマ『トランスペアレント』ではエミー賞を2度受賞したジェフリー・タンバーについては、2017年11月にセクハラ疑惑が浮上。告発したのは元アシスタントと同ドラマで共演したトレイス・リセットの2人で、いずれもトランスジェンダー女性だ。

タンバーは今年2月に同ドラマを降板させられたが、5月にネットフリックスで配信開始されたドラマ『アレステッド・ディベロプメント』の新シーズンでは再びジョージ・ブルース・シニア役で出演。しかし同月中に、同ドラマで妻役として共演したジェシカ・ウォルターがニューヨーク・タイムズ紙に対し、タンバーから撮影中に暴力的な言葉を浴びせられたことを明らかにした。

タンバーは性的不品行の疑惑はすべて否定しているものの、ウォルターに対する行為に対しては事実を認めて謝罪。現在は映画やテレビドラマのプロジェクトに関わっている様子はないが、2019年に公開予定のディズニー映画『Magic Camp』には依然として配役されている。

スティーブ・ウィン

約20年をかけてカジノ帝国を築き、ラスベガスに立ち並ぶ有名施設の多くを手掛けたスティーブ・ウィンだが、1月にウォール・ストリート・ジャーナル紙が多くの性的不品行疑惑ついて報じたことで、彼のキャリアは崩壊した。ウィンは一連の疑惑を「ばかげた」ものとしてかたくなに否定し、元妻でウィン・リゾーツの共同創業者であるイレイン・ウィンによる誹謗中傷だと主張した。

しかし2月、ウィンはCEOと会長を辞任し、翌月には自社の株式を売却。その7カ月後には、ウィン・リゾーツが捜査当局に対して自身の私的通信記録を不当に提供したとして、同社とマサチューセッツ州賭博当局に対する訴訟を起こした。

編集=遠藤宗生

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