謝罪をこじらせないために注意したい3つのポイント

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できれば人にお詫びする機会はつくりたくない。とはいえ、私たちが完全にミスをしなくなることは考えにくいだろう。だとすれば、失敗をしたあとは、できるだけ丁寧に謝罪をして、スムーズに相手との関係を修復したいものだ。

ところが、具体的な償いの内容とは別な理由で、謝罪場面ではしばしばこじれたりする。それは、詫びる側が一方的で、目の前にいる人の、個人的な感情への配慮を忘れるときに起こりやすい。

個人的な感情というのは、生い立ちや社会的な立場、宗教感や健康状態などから生まれる。それは、一見しただけではなかなかわからないし、自覚しないうちに常識となっているのでやっかいだ。

それを防ぐには、自分の態度や言ったこと対しての相手の反応を注意深く観察することがカギとなる。ということで、相手の反応で見落としがちな3つのポイントを挙げてみよう。

1. 手先、足先の動き

謝っているときに、相手の「手や足」などが、わずかでもそわそわ動いていたら、その話は受け入れがたいのだと考えていい。たとえば、私たちは電話口の相手との話が難航しているときに、身振り手振りが大きくなったり、イライラして歩き回ったりしているはずだ。それと同じ兆候だ。

2. 話すスピード

相手の「声」にも気をつけたい。声の大きさはわかりやすいが、意外に気がつかないのが話すスピードだ。相手がしゃべっているときに息があがっているように見えたら、怒りがエスカレートしていく前兆だ。

3. まばたきの勘違い

表情で勘違いをしがちなのは、「まばたき」だろう。相手が、まばたきをしないで、ずっとこちらの話を聞いているときだが、納得しているとは限らない。あきれて睨んでいるということもある。

これらは相手の身体から発せられるネガティブなサインだ。もし、こうした動きに気づき、話がこじれそうな予感がしたら、まずは失礼なことを言ってしまっていないか確認をしたほうがよいだろう。

それでも、こじれてしまった場合は、いったんその場を引き上げるのも手だ。時間をかけて何度もお詫びをしたほうがよいときもある。積極的な方法とはいえないが、時間が経つと記憶は塗り替えられる。お詫びの回数を重ねることで、最初の怒りは小さく変容する可能性は高いのだ。

連載 : 表現力をよくするレシピ
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文=中井信之

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