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2019.01.01

2019年の「食品業界のトレンド」 アマゾン傘下のホールフーズが予想

Roman Tiraspolsky / Shutterstock

米インターネット通販大手アマゾンの傘下に入った高級食品スーパー、ホールフーズ・マーケットは過去数十年間にわたり、米国の食品業界のトレンドを生み出してきた。

同社では先ごろ、食品関連の各部門の専門家26人が集まり、業界の動向に関する見通しについての話し合いが行われた。そこで来年の主なトレンドとして挙げられたのは、以下の10項目だ。

1. 「パシフィック・リム」フレーバー

ホールフーズは環太平洋地域(パシフィック・リム)が原産のフルーツを主要な原料とした製品を複数発売する計画だ。それらの商品には、グアバを使ったビネグレットソース やパイナップルとパッションフルーツのフレーバー炭酸水、マンゴー・プリンミックス、パッションフルーツとココナツのフローズン・フルーツバーなどが含まれる。

そのほか、フィリピンのソーセージ「ロンガニーサ」、干しエビ、シュリンプペーストが注目されている。

2. プロバイオティクス

プロバイオティクスの人気は数年前から続いている。ホールフーズによれば、来年は冷蔵食品以外でも関連商品が増える見込みだ。

有胞子性乳酸菌(バチルスコアグランス)の「GBI-30」や「MTCC 5856」を使った商品で常温保存可能なものが増えており、グラノーラやオートミール、ナッツバター、栄養補給バーなど、家庭で常備されているような食品が発売されている。

3. 「新しい」脂肪

米国ではケトジェニック、パレオ、グレインフリー、ペガン(パレオ+ビーガン)といった食事法が依然として人気だ。「脂肪」に対する消費者の見方は変化しており、今後も高タンパクで炭水化物が少ないこれらの食事法の人気は高まるとみられている。

栄養補給バーや各種スナック、ビーガン・コーヒー飲料、ココナツバターを使ったチョコレート、新しいフレーバーのギー(バターオイル)など、これまでにない商品カテゴリーでも関連の食品が増加すると予想されている。

4. 新しいアイスクリーム

「脂肪」を多く含む食品は大幅に増加しそうだ。そのトレンドの中で注目されているものの一つが、アイスクリームとフローズンデザートだ。専門店のチーズを使ったものなどが人気を集めている。

5. 大麻(ヘンプ)

米国の販売が認められているカナダ産の大麻を使ったオイルや食品、飲料はより幅広く開発・生産され、販売されることになるだろう。大麻に含まれる成分のうち、これまで使用されてきたものとは別の成分の効果が研究によって明らかにされているほか、消費者の関心の高まり続けていることが主な理由だ。
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編集 = 木内涼子

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