3. 企業業績の見通しの悪化
金融情報サービスの米ファクトセットによれば、今年第4四半期の業績ガイダンスでS&P500指数構成企業のうち72社が、EPS(1株当たり利益)の減少を予測した。増加するとの見通しを示したのは、32社だった。
企業は期待値を下げることで期待を上回る可能性を高め、その後の株価の回復や来年の業績予測の上方修正に向け、より良いお膳立てをしようとしているのかもしれない。
2. 逆イールド
Fedは利上げを続けており、今後も引き上げていく可能性が高いとみられる。これによって、短期金利が長期金利を上回る逆イールド現象が起きている。
逆イールドは、景気後退の予兆とされる。だが、これによって、不況になる時期を見通せるというものではない。2006年初めに逆イールドになったときには、実際に不景気になったのは約2年後だった。景気後退期には通常、株価は低迷する。恐らくコンピューターは、不況を見越して株を売っているのだろう。
1. トランプの弾劾の「うわさ」
ドナルド・トランプ米大統領は今年8月、自身が弾劾されれば「誰もが貧しくなる」とツイートした。
米連邦議会下院が訴追権を持ち、上院が裁判権を持つ大統領の弾劾は、株価を押し上げることになるだろう。次に就任する大統領によって、貿易戦争が終結に向かう可能性が高まるからだ。
だが、トランプが共謀して口止め料を支払った疑いがあると報じられてはいるものの、今のところトランプが弾劾訴追され、上院で有罪判決を受けることはなさそうだ。
ただし、政治的に打撃を与える証拠が今後さらに出てくる可能性はあり、そうなれば、流れが変わることはあり得る。