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自転車シェア企業 オフォ 自転車 (Photo by Kevin Frayer/Getty Images)

中国の自転車シェア企業「ofo」は、2014年に北京大学の大学院生だったDai Wei(戴威)が学内プロジェクトとして始動し、瞬く間にユニコーン企業となった。しかし、創業から4年が経過した今、倒産の危機に瀕している。

中国メディアはDaiが社員らに向けて書いたメッセージを入手し、公開した。そこには、彼がここ1年キャッシュフローの問題で巨大なプレッシャーに苦しみ、破産申請を考えたこともあったと述べられている。アリババが支援する同社は、ここしばらくの間、外部資金を調達できていない。

「ユーザーにはデポジット金を返却し、サプライヤーには支払いを行ない、事業を継続していかねばならない」とDaiは述べている。

12月4日に北京の裁判所は、Daiが抱える負債を理由に、彼を政府のブラックリストに登録していたことが明るみに出た。この命令により、Daiは政府の許可なく車や不動産を購入することを禁じられ、子供を私立学校にやることもできなくなる。飛行機や列車での移動も制限されるという。

ニュースサイトTechNodeによると、中国では著名なCEOが同様な処分を受けた例が過去にもあり、2017年12月にはEV(電気自動車)メーカーのファラデーフューチャー共同創業のJia Yuetingもブラックリストに登録されたという。

アナリストらはofoの巨額な負債の原因は、自転車シェア市場における競争の激化にあると述べている。競合との戦いに勝つために、同社は1時間あたりの利用料をわずか1元(約16円)程度に抑え、時には無料にしている。さらに、路上に放置される自転車が問題化し、強い非難も浴びている。

2017年の資金調達時にofoの企業価値は20億ドル(約2200億円)とされ、世界で1000万台の自転車を配置し、2億人もの利用者を誇っていた。しかし、ofoは巨額の損失を出し続け、その後の資金調達に苦戦。事業の継続が危ぶまれる状況に陥った。

「返金されない」と苦情が殺到

コンサルティング企業iiMediaのZhang Yiは「ofoは巨額の資金にハイジャックされた」と話す。「投資家らはofoに資金を投じ彼らを勝たせようとしたが、この市場はカオス的状況となった。今では高すぎる評価額を敬遠し、誰も手を出そうとしない」

ofoは今年3月にもアリババが主導する資金調達ラウンドで、8億6600万ドルを調達したが、その際の評価額は非公開とされている。

その後、8月にアリババ傘下のアントフィナンシャルと配車サービスの滴滴出行(Didi Chuxing)らが共同で、ofoに買収提案を行ったとの報道も流れたが、その後の動向は不明だ。滴滴出行はこれまでofoに累計3億5000万ドルを出資しているが、地元メディアの取材に当時、買収の噂を否定し、ofoの独立性を尊重しつつ支援していくと述べた。

ofoがいつまで事業を継続できるかは、見通しが立たない状況だ。先日は数百人ものユーザーがofoの北京本社が入居するビル前に集結し、デポジット金の返却を訴えた。

ofoは当初、利用者らにデポジットとして99元(約1600円)を求めていたが、後に199元に値上げした。ユーザーはアプリ内から返金を申請可能だが、返金処理には15日間を要している。また、指定の期限が過ぎても返金されないというユーザーの苦情が、SNSで広まっている。

iiMediaのZhangは、ofoに残された唯一の選択肢は会社を売りに出すことだと話す。「自転車シェアの需要そのものが消えた訳ではない。ofoはまだ完全に死んだわけではない」

編集=上田裕資

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