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2018.12.26

ストレス社会シンガポールで急成長、新しいサブスク型フィットネス

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増加する「瞑想」のクラスやスタジオ

シンガポールで開講されているフィットネス関連のクラスのひとつの特徴として、メディテーション、いわゆる「瞑想」に関連したクラスが増えている、ということが挙げられる。ヨガスタジオ内でのメディテーションクラスはもちろん、今年になってからは瞑想に特化したスタジオもオフィス街の中心につくられた。

Gongやクリスタルボウルといった楽器を使ったメディテーションクラスは、オフィスアワー後のみならず、ランチタイムにも開催されて満員になるほどの盛況ぶり。参加者によると、ランチタイムに瞑想をすることで、気持ちが落ち着き、リラックスした状態になり、午後の仕事を効率的に進めることができるという。


シンガポールにあるヨガスタジオAscend Yoga TherapyでのGong meditationの様子。写真提供:Ascend Yoga Therapy

シンガポール政府も、国民の健康的な生活については危機意識を強めている。地元メディアによると、シンガポールでは省庁横断型の特別作業班を設け、来年1月から5月にかけて、健康的生活スタイルをどのように国民に促すかについて、一般市民から意見やアイディアをヒアリングする会を開催するという。

現地に在住する者の体感として、シンガポールでは老若男女、体を動かすことを習慣にしている人が多いように思う。エクササイズをすることが習慣になっている欧米系の人口が一定数あること、南国にありがちなカロリーの高めの食事、それに忙しいビジネス中心の都会的生活が、シンガポールでのフィットネス人口の増加に起因しているかもしれない。

テクノロジーの進化によってかつてないほどの情報を浴びならがも、精神的にバランスのとれた生活をしていくことが求められる現代社会。その救世主のひとつとなるのがフィットネスの分野ということなのだろう。

連載 : シンガポール的ライフマネジメント術
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文=小川麻奈

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