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スペースエックス ファルコン9(Red Huber/Orlando Sentinel/TNS via Getty Images)

ロケットは巨大で、力強く、ドラマチックだ。高さは数百メートルに上り、数千トンの推進力と時速4万キロ近くのスピードで軌道に乗せられる。空には星々へと繋がる長い飛行機雲が残り、地上の観衆を魅了する。こうした圧巻の技術や、それを支える民間企業の増加は、新たな宇宙開発競争に関する話題を独占している。

しかし、スペースXやブルーオリジン、オービタルAKT、ユナイテッド・ローンチ・アライアンスといった企業が取り組む宇宙商業化の取り組みが注目を集める一方で、商業化の実現と持続を可能にするインフラの構築に取り組む数十の企業のことは見過ごされがちだ。

宇宙は危険な場所であり、ロケットはそこに到達するのに必要である一方、宇宙滞在中に人々が安全に暮らし、生産的に働くためにはほぼ役に立たない。それを実現する責任は、宇宙生活のためのインフラを整備する小規模ながらも成長中の企業がますます担うようになっている。

米航空宇宙局(NASA)が続ける取り組み以外にも、現在、さまざまな資金状況にあるスタートアップ企業が、生命維持システムや乗組員住居施設、デバイス接続、衛星管制、食品面でのソリューションを提供している。こうした技術は小さく、華やかさでも劣るが、宇宙商業化の取り組みにとって必要不可欠なものだ。

例えば、ニューメキシコ州に本社を置くソルスター(Solstar)は、宇宙空間や、宇宙と地球の端末間でのWi-Fi接続を容易かつ安価な形で実現する商業インターネットネットワークを構築している。同社は既存の衛星運用業者と提携することで自社のソフトウエアとハードウエアの迅速な軌道配置を実現し、今年には政府所有のネットワークを介さずに宇宙からのツイッター投稿を成功させた。

宇宙でのインターネット接続は既に実現しているものの、既存のサービスはNASAなどの宇宙機関が運用する閉域ネットワークに完全に頼っている。これは多くの面で、地上のインターネットが発展した経緯と似ている。地上のネットは、商用サービスプロバイダーが現れるまで、政府機関や大学しかアクセスできなかった。

AOLやコンピュサーブといった企業の出現により、ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)は大衆に開放された。同様に、商用の“スペース”・ワイド・ウェブは、民間の宇宙飛行士や観光客が互いや地球とのコミュニケーションを安定して安価に取るための必需品となるだろう。

編集=遠藤宗生

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