地方創生のキーマン


まるでクラウドファンディングの先駆け

筆者は、イベントでボランティアを集める際は、その担当する仕事をできるかぎり楽しいものにすることを心がけている。楽しく参加できる仕組みづくりがなければ、ボランティアは集まらず、どんどんお祭りの運営も消耗していくだろう。

大切なポイントは、ボランティアに与える一定の権限と、参加に際しての気軽さの両立だと考えている。この2つをうまくデザインできるマネジメント能力が、お祭りの運営者には求められるだろう。



前出の池田さんの、みずあかりのコンセプトについて、印象的だった話を紹介しよう。

「みずあかりは、大きな企業も個人商店も、みんな2万円の協賛しかできません。みんな対等で、みんなの力でつくっていこうという思いを大切にしています。たくさんのお金を出したい人でも、ルールとして2万円以上は出せないようになっているんです。行政の補助金ももらっていないし、誰かに依存しているわけでもない、本当にみんなの力でつくっているんです」

最近、クラウドファンディングが注目されているが、まさしく同じ発想だと感じた。しかも、驚くべきことは、みずあかりではこれを15年前からやっているということだ。当時の実行委員長の考えが、現在まで受け継がれている。

みずあかりというお祭りは、毎年、300社の協賛が集まり、みんなの力で運営されている。今年は台風によって残念ながら参加することができなかったが、来年は必ず行こうと考えている。

お祭りに集まるエネルギーを、実施期間だけで終わらせず、池田さんのように、その後も発信し続けていけば、その効果は雪だるま式に大きくなっていく。お祭りは当日だけでなく、その前後もデザインしていくことで、持続可能なものとなっていく。全国のお祭りの運営者には、ぜひ「消耗しない」を意識してもらえたらと強く願う。

連載 : 地方創生のキーマン
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文=小幡和輝

マツダ
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