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Titikul_B / Shutterstock

米シリコンバレーに本拠を置く、子供たちの安全を守るセキュリティ企業「Securly」が12月18日、1600万ドル(約18億円)のシリーズB資金調達を行った。今回の調達ラウンドはDefy Partnersが主導し、同社の累計資金調達額は2400万ドルに達したという。

Securlyは学校向けにAuditorというソフトウェアを提供している。Auditorは自然言語処理やAI(人工知能)テクノロジーを用いて、膨大な数のEメールからサイバーいじめの兆候などを検出するツールだ。同社のツールの有料版は、既に米国の2000の学区で採用されているという。

米国では近年、学校内での銃乱射事件が相次いでいるが、Securlyはこれらの悲劇を防ぐことをゴールに掲げている。

アメリカでは学校への監視カメラの導入の是非が問われる一方で、児童インターネット保護法(CIPA)で、K-12期間(幼稚園の年長から高等学校を卒業するまでの13年間)において、学校がフィルタリング機能を用い子供らを有害なコンテンツから守ることが義務づけられている

2013年創業のSecurlyでCEO を務めるVinay Mahadikは、これまで子供のプライバシーに配慮しつつ、安全を守る試みを続けてきた。同社のツールは子供らを24時間体制で監視するものであり、反発も予想されたが、彼らが思った以上の需要があったという。

「米国の学校関係者や親たちは、子供らの安全を守るためのツールを必死に探している」とMahadikは述べた。「当社のプロダクトはセキュリティとプライバシーの、境界線上に存在している。しかし、これまでに反発を受けるようなことは一切なかった」

Mahadikはかつて、セキュリティ業界の大手マカフィーに勤務しており、当時の同僚のBharath MadhusudanとともにSecurlyを共同創業した。起業したその年に、Mahadikの最初の子供が生まれたという。

起業家としての思いと、親としての思いが組み合わさってSecurlyのプロダクトが生まれたとMahadikは話した。同社のモニタリングソフトは、当初は学校向けだったが、その後は家庭向けにも販売を開始した。

調達資金によりMahadikは事業をさらに拡大する計画だが、彼はプライバシーに配慮しつつ、テクノロジーで子供らの安全を高めたいと考えている。AIが監視カメラなどのデータから、特定の情報を抽出する技術の開発も視野に入れている。

「監視カメラの映像から、AIでいじめの現場のデータ抽出することも考えている。(プライバシーに配慮し)個人を特定しない形でシステムを運用し、責任を持ったデータの保管ができれば、非常に有用なテクノロジーになる」とMahadikは話した。

「この技術で、学校での銃乱射事件の発生が防げるかもしれない」と彼は続けた。

編集=上田裕資

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