新iPhoneは指紋認証を復活、Face ID併用で「パスポート化」実現か

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アップルは今後発売する端末で、指紋認証センサーのTouch IDの復活を検討中であることが、ニュースサイト「Patently Apple」の記事で明らかになった。

アップルが出願した特許書類には、新たな指紋センサーが顔認証のFace IDとともに用いられることが記載されている。また、新型の指紋センサーをアップルは、競合メーカーと同様のディスプレイ内蔵型にしようとしている。

このセンサーはFace IDの補助的役割も果たすが、独立した認証システムとしても機能することが、特許書類に記されている。

アップルの新型指紋センサーに関わる特許の存在が報じられるのは、これが2回目だ。12月初旬にも、アップルが2012年に買収した企業Authentec から同社に移籍し、Touch IDを開発したエンジニアのDale Setlakが申請した、指紋センサーの特許の存在が報じられていた。

ここで注目したいのは、新たに発見された特許が今から1年近くも前に、提出されていた点だ。新型の指紋センサーが、既に完成している可能性も十分にある。

指紋センサーの復活に期待したい理由はいくつもある。iPhoneのロックを解除する際には、顔認証よりも指紋認証のほうがスピーディーに行える。さらに、セキュリティを高める上で、複数の生体認証の組み合わせは最適の手段だ。

アップルはかつて、iPhoneが将来的にパスポートの役割を果たすというプランを提示したが、指紋と顔という2つのデータの組み合わせで、その目標に近づくことできるのだ。

果たしてこれが実現するかどうかは、ティム・クックが新端末を手に、発表会のステージに立つまで分からない。しかし、業界最高レベルの顔認証であるFace IDと、ディスプレイ内蔵(超音波式になる可能性が高い)指紋センサーの組み合わせは、アップルの大きな強みになるはずだ。

アップルの2019年の端末は5G対応とならないことが確定的だ。また、デザイン面でもほとんど進化のないモデルになると予測されている。そんな状況下で、Touch IDの復活により、アップルは再び多くのファンたちを魅了できるかもしれない。

編集=上田裕資

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