自分に合う飲み方を探す 「飲酒のアップデート」実験

shutterstock.com

多くの人がもっと健康で元気よく働けるかについて考えるなかで、わかってきたことがあります。それは、「健康な人」と「健康を損なっている人」の間には、微々たる違いしかないということです。

その違いは、自分の体への好奇心だと考えています。といっても、研究者のように四六時中、体のことを考えるという意味ではありません。自分の体の感覚に敏感になって欲しいのです。「Don’t think! Feel」(考えるな、感じろ)とブルース・リーも言っていたように。

私は、特別、体が強いわけではありません。たまに風邪かなと感じることもありますし、複数のアレルギーを持っていたり、慢性的に低血圧状態だったりします。また、“健康になるためだけ”に時間を割きたくないので、フィットネスジムに通うようなこともしません。睡眠時間も平均5〜6時間といったところでしょう。

しかしながら、腰痛や肩こり、肥満や不眠といった悩みはもちろん、メンタルも含め、日中のパフォーマンスを落とす要因はありません。それは、自分の体が快適に保てる方法を、ゲーム感覚でいろいろ試しながら身につけてきたからです。

何をどう飲むと、どうなるのか?

直近で実験しているのは、「どのお酒をどれくらい飲むと、脳の機能が低下するのか」についてです。もともとアルコールに弱い体質なうえ、酔っている自分が好きではなかったので、ほとんどお酒を飲みませんでした。

しかし、発酵食品を探求しているなかで日本酒に興味を持ち始めたのをきっかけに、少し飲み始めてみました。お酒が好きな人の気持ちがわかったら良いな、という気持ちもあります。しかし、ただ飲むのは本望ではありません。そこで、自分の感覚がどのように変わっていくのかを、ゲームのようにしてテストを繰り返すようにしました。



あくまで個人の体験談ではありますが、実際飲むようになってわかってきたのは、肌の色や脳の機能、気分、そして味覚の変化は、アルコールの種類によって異なるということです。アルコール度数の違いや体質との相性もあるので、当たり前といえば当たり前ですが、顕著に変わるというのは、個人的に驚きでした。

私の場合は、ビールだとグラス3分の1で顔が赤くなり、1杯飲むと脳の機能も低下します。明らかに記憶力が落ちるのと、呂律がまわりにくくなるのです。ただでさえ記憶力が悪いのに、その日の昼ごはんのことすら思い出せないこともあります。連続して20秒以上話せなくなるケースもありました。一緒にいる人はその方が良いのかもしれませんが(笑)。
次ページ > 他の酒類では

文=平井孝幸

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事