睡眠を妨げる3つの無意識の癖

And-One / Shutterstock.com

夜よく眠れない理由や、睡眠改善のコツ、頭を静めてリラックスする方法については多くのアドバイスが存在するが、それでも多くの人が快適な睡眠をとれていないのは不思議なことだ。

英国民保険サービス(NHS)のウェブサイトによれば、良い睡眠をとれていない人の割合は3人に1人に上る。原因としては、ストレスやコンピューターの使用、仕事の家への持ち帰りが挙げられることが多いが、私たちを眠りから遠ざけているものはいったい何なのだろうか?

過労やストレス過多の人が睡眠で得られる効能に関しては、情報やアドバイスがあふれている。それにもかかわらず、睡眠の前に取るべき重要なステップについては語られていない。そのステップとは、睡眠を優先する決意を持つことだ。睡眠のための時間が確保できない人は、自分のスケジュールと習慣を見直す必要があるだろう。

現在、あなたの睡眠を妨げているかもしれない無意識の習慣は3つある。

1. 他者のニーズを優先している

人間の脳は安全を求め、危険を避けるようにできている。このニーズを満たす方法の一つは、他者の反応を手掛かりにして、自分がどう振る舞うべきかを考えることだ。そうして私たちは、他者の反応が良ければ「これで大丈夫なんだろう」と考える。

これを続けていると、私たちは周囲の反応を第一に確認するようになる。周囲の人が安全であれば、自分も安心に思うのだ。

これが気づかないうちに習慣となり、ある時、それがもはや続けられないことに気づく。こうして燃え尽きや不満、過度のストレスを抱えてしまうのだ。

睡眠を優先していない人は、自分に対し「私は〇〇をしなければいけないので、眠れない」と言い聞かせていることが多い。(〇〇に入る言葉は“他の人を幸せにする”だ)

2. 自分のニーズが明確に理解できず、1に逆戻りしている

米国の自己啓発書作家、トニー・ロビンズは次のように述べている。

「自分に酸素がない中で誰かに酸素を与えようとすると、自分が失神してしまう。自分を助けられない状態では、他の誰も助けられない。これは利己的というわけではない。むしろ、あなたが取り得る最も非利己的な行動だ」

他者の頼みをうまく断れるようになり、生活の中でもっと睡眠を優先すべきことを認識できるようになったとしても、すぐに自分を第一に考えるようになるとは限らない。その必要性をいかに深く理解していようともだ。

1への逆戻りを繰り返してしまう場合、そもそも自分に必要なものを明確化できていない可能性が高い。自分のニーズを理解するためには、自分が無意識で取っている行動を意識する必要がある。他者を優先してしまう行動パターンに少しずつ戻っていることに気づいたら、その意識を高めるため「私は今、本当はどんな気持ちになりたいのか?」と自問しよう。
次ページ > 考え過ぎている

編集=遠藤宗生

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事