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米中の貿易摩擦への懸念が高まるなか、米国で上場を果たす中国企業が相次いでいる。中国企業のIPO状況をトラッキングするRenaissance Capitalによると、今年の第3四半期までに米国でIPOを実施した企業は23社で、2010年以降で最多にのぼったという。

背景には中国国内での資金調達環境の悪化や、投資家からのプレッシャーがあるとされている。12月12日にはテンセントの音楽部門「テンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループ(TME)」が米国で上場を果たし、時価総額は230億ドル(約2.6兆円)に達した。

それに続き、先週ニューヨーク市場で上場した中国企業が、フィンテック関連の「360 Finance(360金融)」だ。同社は12月14日に上場し、QFINのティッカーシンボルで取引される同社株の時価総額は現在約16億ドルに達している。

360 Financeは中国の大手セキュリティ企業360 Security(旧Qihoo Technology)からスピンアウトした企業だ。親会社の360 Securityは2015年に米国での上場を廃止し、中国で再上場していた。

360 FinanceのCFOのAlex Zuoli Xuはニューヨークでの上場により、ブランドの認知度を高めたいと述べている。デジタル消費者金融プラットフォームを運営する同社は、上海に本拠を置く企業で、P2P型の金融サービスを提供している。

P2P金融の分野では既に数社の中国の競合企業が米国で上場したが、中国政府による監視の強化によって、株価は下落している。360 Financeは今後、バイドゥやアリババ、テンセントらが運営するフィンテック企業と競合することになる。

CFOのZuoli Xuによると、360 Financeは四半期ごとに80%のペースで売上を伸ばしており、2018年の年初から9カ月の売上は4億1600万ドルに達する勢いだという。同社は黒字化を達成しているという。

360 FinanceにはセコイアチャイナやIDG Capitalらが出資を行っているが、筆頭株主は同社株の14%を保有する360 Security会長のZhou Hongyiとなっている。

編集=上田裕資

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