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フリーマーケットアプリを運営するメルカリが12月18日、英国子会社の「Mercari Europe Ltd」と「Merpay Ltd」を解散、清算することを発表し、話題になっている。

日本で爆発的な個人間取引のカルチャーを生み出したメルカリだが、欧州市場では苦戦を強いられたようだ。同社に撤退の理由を聞いた。

「Mercari Europe Ltd」は2015年11月の設立以来、メルカリグループのノウハウを活用して、CtoC(個人間取引)マーケットプレイス「Mercari」の世界市場での拡大を目指していた。英国事業の撤退に関しては、「事業の成長が期待する水準に至らなかった」ことが主な要因だという。

イギリスなど欧州では、個人間での商品の交換や売買が長く文化として根付いている。フリーマーケットや教会などでのバザーが日常的に行われているため、これをオンライン化することによる新鮮味をアピールすることが困難だったとみられる。日本ではこういったCtoCのカルチャーが比較的希薄だったため、マーケットを席巻することができたが、欧州の消費者に食い込むのは難しかった。

今回の発表について、メルカリの広報は「英国事業は手数料をとっておらず、現時点ではテスト的な位置付けで事業に取り組んできました。一定規模まで成長したものの、期待する水準の成長に至らなかったため、グループ全体のリソース配分の優先順位を総合的に勘案して判断して英国事業から撤退することにしました。引き続き、『新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る』をミッションとし、米国を含むグローバル市場においてマーケットプレイス関連事業の拡大に取り組んで参ります」とコメントした。



英子会社の2018年6月期の業績は、売上高が約43万円(3000ポンド)、営業損失・経常損失が約10億3900万円(730万8000ポンド)だった。

メルカリは今年8月にも、即時買い取りサービス「メルカリNOW」、スキルシェアサービス「teacha」、ブランド品専用フリマアプリ「メルカリ メゾンズ」の3サービスを終了している。

事業を素早く立ち上げる一方で、成長の見込みがなければ素早く撤退する。今回の英国事業撤退も、メルカリのスピード感ある選択と集中の結果だといえるだろう。

文=野口直希

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