ビジネス

2018.12.19

修羅場をくぐり抜けてきた3人が語る、「面白がり力」の身に付け方

左から篠田真貴子氏、村上臣氏、仲山進也氏

11月29日、30日に渋谷TRUNK HOTELで行われたイベント「MASHING UP」。その中で、楽天・楽天大学学長の仲山進也、リンクトイン・ジャパン代表の村上臣、元・ほぼ日CFOの篠田真貴子が交わした『「面白がり力」がキャリアを運ぶ』トークセッションが開催された。

過去に多くのキャリアを積むだけでなく、多様な働き方をしてきた3名。仕事を楽しみキャリアップに繋がった「面白がり力」について語った。


村上:わたしは1年前に、ヤフージャパンからリンクトイン・ジャパンに転職しました。これまでは17年くらい日系企業で働いて、現在は初めての外資系企業でチャレンジをしています。

やっていることはバラバラですが、基本的には自分が面白いことを見つけて、世の中の動きを見て「うまいことのっかる」ことを、20年繰り返してきました。



仲山:ぼくは、楽天市場に出店して商売をしている全国の中小企業の方たちと一緒にプロジェクトを進める、「遊ぶ係」をしています。

そして10年くらい前から、正社員で兼業自由・勤怠自由・定時なし・部下なしみたいな働き方をしています。最近は「自由すぎるサラリーマン」と呼んでいただくこともあります。

篠田:わたしは先日までほぼ日のCFOをやっておりました。これまでずっとサラリーマンで、日本の銀行で働いて、アメリカで勉強して、その後は外資系のコンサルティング会社。その後、この10年間はほぼ日に勤めていました。

ではさっそくお二方にお聞きしたいのですが、村上さんは「うまいことのっかることを繰り返してきた」をお話されました。運の良さ、というのも重要かなと思うのですが、ご自身の運の良さってどういうところだと思いますか?

村上:ぼくの運の良さは、ちょうど時代が盛り上がるとき、市場ができるときに、いいところにいることです。

まず、学生のころはアキバ系のオタクをやりながら自分で事業をしていました。そんなある日、たまたま原宿のラーメン屋で、友人と「どうやったらラーメンの匂いを、インターネットでアメリカに送ることができるか」と話していたんです。そうしたら隣の外国人に「君たち面白いこと話しているね」と話しかけられて。

そこで「ぼくたちは自分で会社をやっているんだ」と説明したら面白がってくれて、その人の紹介でシリコンバレー視察をすることになりました。もう、本当に運がいいとしか言いようがない。

1997年、その時出会った外国人の紹介で本当にシリコンバレー視察に行ったら、でっかいトランシーバーみたいなものを渡されて、「これがインターネットだ」 って言われたんですよ。ぼくはインターネットが大好きだったので「これがあれば、どこでもネットができる世の中がくる」と思って。

最後に、日本で一緒に仕事しようねって約束して日本に戻りました。そうしたら半年後に「日本で契約が取れたよ。日本支社がないから、うちの会社の名刺を作って代わりにクライアントのところに行ってきてよ」とメールで言われたんです。それでKDDIのインターネットの裏側を担当することになりました。

篠田:そこからは、波に乗って乗り続けて、今ですか?

村上:はい。そこから一気に有名になって、54億円でヤフージャパンに買収されて。そこから十何年と仕事をしていたらヤフージャパンの執行役員になりました。

篠田:本当に運がいい!仲山さんはいかがですか?

仲山:ぼくはボードゲームとかでは運が悪い方なんですけど、人生を大きくみたら運がいいと思います。「どうやったらそんな働き方できるんですか?」っていう質問がくるくらい。
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文=須崎千春

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