ビジネス

2018.12.19

修羅場をくぐり抜けてきた3人が語る、「面白がり力」の身に付け方

左から篠田真貴子氏、村上臣氏、仲山進也氏


篠田:私は30代半ばの時に外資系の大企業で働いてたんですが、私の上司だった事業部長が突然クビになったんです。

村上:外資系は、上司が急に消えますよね。わかります。

篠田:結局、後任が丸1年こなかった。その間「代わりに、できるところまでをやりなさい」って言われたんです。でも、それまでの通常業務は外してくれなかった。

はじめの方は「きつすぎる」と思っていたんですが、途中から「これ、事業部長の代わりの仕事を全部失敗しても、全くマイナスにならないな」って気付いたんです。しかも、やっただけ「よくやってくれたね」と褒められる。「大変だけど、ラッキーかも」と思いました。

少なくとも、この経験のおかげで事業部長の視野を持てるわけですよ。本当に運がいい、ありがたいと思える、自分の視点が変わった出来事でしたね。



村上:今だからそう言えるんですか?その当時は楽しめていた?

篠田:当時やっているうちにだんだん、「立ち位置が変わることで見える景色があるんだな」と思えてきました。「これはラッキーなんだ」と少しずつ思えてきた感じです。

村上:やっぱり、振り返ると「すごい運がいいな」って思いますよね。

篠田:はい。仲山さんは楽天大学(編注:ネットショップ運営のノウハウが学べる講座)の学長ですが、三木谷社長がきっかけですか?

仲山:はい。「楽天大学を作るぞ」と三木谷さんが言い出して、ぼくが楽天大学の立ち上げをすることになったんです。そのときはECコンサルタントの仕事をしていて、その業務にプラスして、新規事業である楽天大学の立ち上げがあったので、業務量が2倍以上になったんです。あの体験で、スーパーサイヤ人化できた気がしますね(笑)。

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文=須崎千春

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