旅がキャリアに効果的な6つの理由

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私たちは、休暇は仕事からの単なる逃避だと考えてしまうことが多く、実は旅をすることがキャリアにプラス効果を与えることに気づいていない。旅をすることで人間的に豊かになれたと感じることは多いが、これは職場にも応用可能だ。

旅は、異なる文化との接触からコミュニケーション力の向上まで、キャリアにプラス効果を与え、仕事で活躍の土台を作ってくれる。

私は旅行サービス企業、ノーケン(Noken)の共同創業者であるエミリー・ブロックウェイを取材し、旅が仕事に良い影響を与える6つの理由について特定した。

1. 貴重なコミュニケーションスキルを学べる

旅行中は、必ずコミュニケーションの壁にぶつかる。言語の壁でも文化の微妙な違いでも、障壁にぶつかることで他者の言うことを能動的に聞き、柔軟なコミュニケーション方法を身につけることができる。これは職場でも同じだ。

英誌エコノミストの調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」と図作成・可視化アプリケーションを提供するルシッドチャート(Lucidchart)は今年、報告書をまとめた。それによると、従業員の42%が、職場での誤解の原因はコミュニケーションスタイルの違いだと回答している。外国に行き、こうしたコミュニケーションの障壁を体験することで、職場での微妙なコミュニケーションスタイルの違いを意識できるようになる。

2. 頭を休ませることで創造性が育つ

創造性の伸び悩みを克服したいときやキャリアがマンネリ化しているとき、景色を変えることで答えが出るかもしれない。休暇を取ることは、優秀で創造的な人材にとっても、創造性を刺激する効果的な方法の一つとなることが分かっている。実際、ノーケンのマルク・エスカパ最高経営責任者(CEO)が事業のアイデアを思いついたのは、アイスランド旅行中だ。

カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究によれば、私たちが空想するとき、複雑な問題解決と関連する脳の部分が非常に活発になる。これにより、ソートリーダー(思想的指導者)のデービッド・バーカスが「ユーレカの瞬間」と呼ぶ現象が起きる。これは、頭が問題に注力していないときに起きるひらめきのことだ。

旅をすれば、私たちは異なる考え方にさらされることが多い。それにより、個人的な問題の一部が、今まで考えもしなかったような方法で解決されることがある。私たちは休憩を取ると、今までと同じ解決策に固執しなくなり、それまでの考え方が記憶から薄れるとバーカスは主張する。心は新たな可能性に開かれた状態になるので、それから問題に向かえばユーレカの瞬間が起きやすくなる。
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翻訳・編集=出田静

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