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常にエネルギーを失うことなく、ビジネスモデルを変え続けるディズニーとの競争は、ネットフリックスにとって大きな問題だ。両社の競争は、「ゲームのルール」を変えるだろう。ある株式アナリストはこれについて、次のように説明する。

「ディズニーは(傘下のスポーツ専門チャンネルESPNが提供するストリーミングサービス)ESPNプラスを通じて、消費者に直接、サービスを提供できるようになっている。同サービスの加入者は、アプリを経由し、オンデマンドでスポーツコンテンツを視聴することができる」

「ディズニーはまた、実質的には一つの“劇場”となるTV番組・映画のストリーミングサービスを確立しようとしている。これらの取り組みはいずれも、大成功を収める可能性があると考えられる」

「同社のストリーミングサービスはすぐに、なくてはならないものになるだろう。恐らく、多くの面で成功してきたネットフリックス(現在はディズニーが所有する数多くのコンテンツの使用を認められている)を超えることになる」

ネットフリックスはディズニーと競合していくために今後、旧作ではなく新作の映画に力を入れていかなければならないだろう。それは、多額の資金を必要とする、リスクを伴う課題だ。ウォール街は同社株の動向に関して、新たな指標を必要とするようになるだろう。

最大の問題は─

だが、ネットフリックスにとって最大の脅威となるのは、ディズニーとの競争によってもたらされるものではない。潜在的な新規加入者のプールが枯渇することによって生じるものだ。つまり、市場が飽和状態に達することだ。

それは、新興ビジネスが成長して成熟し、成長が鈍化に転じるときに起こる。低成長の段階に入れば、事業環境はゼロサムになる。市場シェアの奪い合いが始まり、価格競争が起きる。そして、関連企業の株価は伸び悩むようになる。

過去にはそうした市場の飽和が原因となり、インターネットサービス大手AOLが勢いを失った例がある。今度はネットフリックスが、同じ状況に直面する番だ。

調査会社スタティスタによると、ネットフリックスの今年第3四半期までの加入者数は、全世界で1億3700万人以上となっている。うち約5846万人が、米国内の加入者だ。これは、全世帯のほぼ50%に当たる。

残る50%の全てが、今後ネットフリックスの新たな加入者となる人たちだろうか──?その可能性はほとんどない。その多くはすでに同社以外のサービスを利用しているか、加入に全く関心がない人たちなどだ。

また、10代の若者に限定すれば、市場はすでに飽和状態に達しているとみていいだろう。消費者グループとしての若年世代の重要性は高い。ロジャースのイノベーター理論で言えば、彼らは新技術採用における「イノベーター(革新者)」だ。新製品を市場に広めるのも、このグループだ。

とはいえ、市場は米国だけではない。ネットフリックスに対して強気の見方を維持する人たちは、そう言うだろう。ただし、世界各国の市場も、政府規制やインターネット接続の問題、極端な低所得をはじめとするさまざまな要因によって、成長に制約を受けている。

要するに、金融市場の高い期待通りにネットフリックスの加入者が増え続ける時期は、すでに過ぎたということだ。これまでの株価の上昇についても、同じことが言える。

編集=木内涼子

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