これらに比べて、日本はだいぶ遅れていますが、それを打開しようという草の根的な活動もあります。例えば、歩行者以上で自動車未満の「小さい交通」が都市を変えると、大野秀敏東大名誉教授らが提唱し、これに共鳴した会津泉多摩大学教授らが「ネクストモビリティ・コミュニティ」を発足させて、「低速」や「1〜2人乗り」などの啓蒙やイベントを行っています。
お年寄りや足の不自由な方に、スローな交通によるファーストワンマイルが実現を目指すこうした動きもある一方で、日本では、こうした新しい交通を実際に走らせるには壁が多く、なかなか前に進めるのは大変なようです。
総じて、海外では、国や自治体のイニシアチブとアントレプレナーシップが鍵となっています。一方、日本では勉強は盛んのようですが、肝心の行動が伴いません。