国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」


さて、エンジンだ。DS7クロスバックのパワーユニットは、2リッター直4ディーゼルターボと1.6リッター直4ガソリンターボの2種類。177psと400Nmを叩き出す「BlueHDi 180」ユニットは、アイドリング中の音がディーゼルであることは隠せないけど、アクセルを踏めば、シフトがスムーズな8速ATを通じてキビキビと加速してくれる。

期待通りの低中速トルクだし、ターボラグはほとんどないので、ドライバーが思う通り動いてくれるから嬉しい。カメラとミリ波レーダーで作動するACC(DSでは「コネクテッド パイロット」と表現)がピタッと前方の車両に追従するので、高速道クルージングは快適だ。



パワートレーンの加速感は十分に力があって、街中や高速道での走行には文句は言えないと思う。しかし、それよりも感心したのは、DS 7クロスバックの乗り心地とハンドリングだね。

高速の直進性もどっしりと安定しているけど、サスがしっかりと動いているし、激しい姿勢変化でもちゃんとスタビリティを保つ。また、SUVにしては、コーナリング中のボディロールは極めて少ないので、スポーティーなハンドリングもできる。これには訳がある。

エコ/ノーマル/コンフォート/スポーツの4モードがあり、スポーツを選ぶとぐっと引き締まるけど、必要以上に固くはならないので、後ろに乗る子供達は酔わないだろう。コンフォートモードではダンパー減衰力を最適化するという「DSアクティブ スキャン サスペンション」がダンパーの動きを制御し、あらゆる条件で常にクルマの安定性をキープするというが、単にソフトでふんわりしているのではなく、ロールや挙動をしっかり抑えてくれるので安定感がある。

やはり、60年以上前の初代DSの特徴的なハイドロニューマティック式サスペンションに影響されたかのように、DS7クロスバックのサスのチューニングはそれと同じぐらい力が入っているような感じがする。

ビッグ3にはないデザイン性や走りを求めるなら、安定したスポーティな走行性能と、高級な家具で味付けしたようにモダンな室内のDS7を選んで欲しい。値段は469万円からとのこと。たまにはアーティスティックなSUVに乗ってもいいんじゃないかな。

国際モータージャーナリストが語るクルマの話
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文=ピーター・ライオン

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