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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

DS7クロスバック

DSと聞いても、ピンと来ない読者もいると思う。歴史に詳しい人なら、1955年に登場し、ド・ゴール大統領を暗殺計画から救った画期的なシトロエンDSを思い浮かべるだろう。だが、21世紀のDSは全く別の物になっている。

2014年にシトロエンから分離独立したDSオートモビールと言うブランドは、ドイツのビッグ3を狙っているだけでなく、今最もホットな高級SUVセグメントに突入しようとしている。

しかし、はっきり言えば、2017年までの最初の3年は実験だった。苦戦していた。この間に発売したのは、数台のシトロエン(C3など)のハッチバックをドレスアップして、シトロエンDSのモデルとしたものだ。でも今回登場したDS7クロスバックは、白紙から開発されたニューモデルだ。



一言で表現すれば、お洒落だ

まずはルックス。伝説的な初代DSほど人を圧倒するほどのインパクトはないにしても、DS7クロスバックの外観はスタイリッシュでさりげないエレガンスと高級感が漂う。

ライバルのボルボXC40、BMW X1、アウディQ3、メルセデスベンツGLAなどのような、それぞれのブランドの代表的なデザインの流れもないし、レクサスNXのエッジィで強烈な印象もない。でも、DS7クロスバックには女優の鈴木京香が持つような、ドライバーを誘惑するさりげない色気がある。

ドアを開けて運転席に座ると、息を飲むほどにアバンギャルドで斬新なデザインになっている。外観のさりげない上品な雰囲気とは違う。一言で表現すれば、お洒落だ。BRM製のアナログなダッシュボードの時計が美しい。

また、どこ見てもダイヤモンド……内装のどの部品にもダイヤのモチーフが入っている。ダイヤの形が入ったスイッチ、ダイヤの形をしたダイヤル。そして使用されている本革ややステッチ、メタル、高画質の12インチのディスプレイが、フランス流のモダンなホテルのシックなバーにインスパイアされたような感じがする。



センターコンソールに目が止まった。まるで折り紙のようにセンターコンソールのスイッチが同角度で並んでいる。いや、スイッチと言うより、ジュエリーボックスに並ぶ宝石か、博物館に飾られた美術品のようだ。ドイツのビッグ3やボルボの内装デザインとは違う味付けを好む顧客には、DS7をおすすめしたい。確かに、同車はとても斬新でスタイリッシュだ。ただ、少し慣れが必要かな。

さて、後部席に座って、驚いた。シートが電動のリクライニング機能がついているじゃないか! しかも、このクラスの中で後部席がもっとも広いと言える。

文=ピーター・ライオン

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