採用面接ではどこまで話す? 共有すべきでない個人的な情報とは

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採用面接では、適切なスキルと関連する経歴を持つことが重要だ。とはいえ、完璧で的確な経験を備え、ハーバード大学を卒業し、スタンフォード大学で経営学修士(MBA)を取得し、エール大学で法律の学位を取っていたとしても、人とつながることができなければ採用されないだろう。

面接で成功するには、面接官と素早く信頼関係を構築し、温かい関係を築くことが必要だ。

大半の人は、面接室に入ると性格をガラリと変えてしまう。真剣で強く、コントロールされた人という印象を与えるため声は数トーン低くなり、身ぶりは硬く冷たく、不自然になる。私たちは、堅苦しくならなければいけない、自分の個性を隠さなければいけない、企業のロボットのように振舞わなければならないと考えている。

人材を必要としている管理職にとって、不自然な企業ロボットのような求職者を理解して好意を抱くことは難しく、ほぼ不可能とも言える。集団から抜き出るためには、あなたの個性を輝かせなければならない。そしてその個性は、良いものでなければならない。それができなければ、別人のふりをすること。

結局のところ、会話をすることができず、全く感情を持たない人物を採用したい人などいないからだ。

面接官は、好意を持てる人を採用したいと思っている。上司は、一緒にランチに行きたい人、自分が二日酔いで個人オフィスにこもっていたい場合にカバーしてくれる人、あるいは状況が悪くなったとき、自分の代わりに批判を受けてくれる懇願者を採用したいと思っている。

仕事関連の退屈で詳細な内容について話しつつ自分の個性を発揮することは、簡単ではないかもしれない。面接では「趣味は何ですか?」という質問をされることが多い。真っ当な質問だが、答え方によっては問題になることもある。ソファに座ってビールを飲みながらのバスケットボール観戦、(40代なのに)週末中仲間とずっとゲームをしていること、14匹の猫の世話をすることなどは、将来の上司にとって魅力的な趣味ではないかもしれない。

社会的に受け入れられた趣味であっても注意が必要だ。私が面接した求職者の一人は、朝ジョギングしてから9時半に出社し、ジムで運動をするため長めの昼食休憩を取ると話した。私は朝の7時半までには既に職場にいて、昼食はデスクで取っているため、非常に腹が立った。

仕事に関し、私が少々強迫観念にとらわれているのは事実だが、その人物と私の優先事項が異なることはすぐに分かった。
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翻訳・編集=出田静

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