同社のコンテンツとしては少女たちのダンスグループを描いたドラマ「Chicken Girls」や、10代の友情を描いた「Total Eclipse」などがあげられる。
「テレビには子供向け番組や、ミレニアル世代をターゲットとしたものが、あふれている。でも、Z世代向けのものは十分ではない」と話すのはBratの共同創業者のRob Fishmanだ。彼は、Darren Lachtmanとともに2017年3月に同社を設立した。BratはZ世代のなかでも特に女性向けコンテンツに注力し、ここ1年で急激な発展を遂げた。
Bratのドラマは、大人への入り口にさしかかった10代の若者たちを描き、主要なキャストにはSNSのインフルエンサーを起用している。同社の作品はテレビでも人気だが、ユーチューブチャンネルの購読者は250万人、インスタグラムのフォロワーは120万人に達している。立ち上げから1年半で、Bratは急成長を遂げた。
Bratは2019年から広告によるマネタイズを活性化させていく。「大手のブランドがZ世代へのリーチを考える場合、テレビは役に立たないし、ネットフリックスで広告を流すこともできない」とLachtmanは話す。
「10代へのアクセスは、既存のプラットフォームでは難しい。広告業界も彼らをどう扱っていいか分かっていない」と話すのは、元コカ・コーラのマーケティング担当のEmmanuel Seugeだ。Seugeは現在、アーリーステージの投資に特化したベンチャーキャピタル「Cassius Family」を運営している。
Bratを立ち上げたLachtmanは36歳、Fishmanは31歳だ。彼らは同社を設立する以前の2013年に、インフルエンサーと広告主をつなぐ企業Nicheを創業し、2015年に3000万ドルを超える金額で、ツイッターに売却していた。