ファーウェイ問題が明らかにする米国の偽善 中国だけが悪いのか?

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米国市場は以前から、ファーウェイを締め出そうとしていた。さらに、米政府は11月、各国の携帯電話業者やインターネットプロバイダーに対し、同社製の通信機器の使用を中止するよう要請した。

中国政府がファーウェイに対していつでもデータの引き渡しを求めることができ、同社の製品は実質的に「あらかじめ埋め込まれたスパイウェア」になるというのが理由だ。

それでもファーウェイは、米国市場へのアクセスのための抜け道を見つけ、ビジネスを成功させてきた。スマートフォンの販売台数では今年、アップルを抜いてサムスンに次ぐ世界第2位となっている。

利益を追う米企業は─

米企業の多くが、進んで中国のやり方に従っている。そうすることで、中国でも自国でも、多額の利益を上げることができるからだ。

顧客向けにニュースを配信する米ブライトワイヤーの編集者である筆者の友人は少し前、「いわゆる“チャイナ・バーゲン”を軽蔑している人は多い」として、米企業について次のように語った。

「そうした取引をする人たちが、いかに物質的な利益のために進んで自由の一部を売り渡しているか──。魂か何かを売り渡してしまったかのようだ。…私たち(と中国)に、どんな違いがあるというのだろう?」

編集=木内涼子

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