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米国のアクションカメラメーカーの「GoPro」は先日、「米国向けのカメラ製品の大半」の生産拠点を中国以外に移すとアナウンスした。これにより、米中間で高まる貿易摩擦の影響を回避しようとしている。

GoProのエグゼクティブバイスプレジデントのBrian McGeeは、12月10日の声明で次のように述べた。「現代のビジネス運営には柔軟性が求められており、当社は米国市場向けカメラ生産の大半を中国外に移すことで、関税への懸念を引き下げる。生産の分散化のアプローチは関税の影響を回避し、当社のビジネスに利益をもたらすことになる」

GoProは米国向け製品の生産拠点をどこに移すのかを、明確にしていない。しかし、同社の決定が、米国に新たな雇用をもたらす可能性は極めて低い。なぜなら、米国での製造はコストに見合わないからだ。移転先として考えられるのはベトナムなどの東南アジア諸国だ。

ここで指摘しておきたいのは、GoProは決して中国に見切りをつけたわけではないということだ。同社が米国向け以外の製品の全てを、今後も世界のハードウェア製造の中心である中国南部で作り続けることは確実だ。中国には膨大な数の生産拠点があり、高スキルな人材を豊富に抱えている。

今回の決定は12月1日に開催された習近平とドナルド・トランプの会談を受けて、実行されたものだ。習とトランプは会談で、一定の合意に達したと報道された。しかし、その後、ファーウェイのCFOがカナダで逮捕されていた事実が明るみに出て以降、関係者の間から今後の米中間の緊張がさらに高まる懸念が浮上している。

GoProが生産拠点を移転しても、同社の製品の米国での価格には影響は出ないはずだ。同社は製造設備の大半を自社で所有している。また、GoPro近年、カメラ分野で中国メーカーが作る類似製品の台頭に苦戦し、打開策として発売したドローン製品Karmaも、深センに本拠を置くDJIとの戦いに破れて敗退した。

GoProの株価は2014年9月に最高値の約85ドルをつけたが、ここ数年で10分の1以下の価格に下落し、現在では5ドル以下で取引されている。

編集=上田裕資

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