2度目となる今回の調査は、米国の公開会社のうち大企業890社を対象に行った。8万1000人以上が大企業に対して「最も期待すること」として指摘した7項目について、複数の情報源から取得したデータに基づき各社を評価。上位100社を決定した。さらに、それぞれの項目別にもランキングを作成した。
関心の高い7項目で高評価の企業
調査では、次の7項目について各社を評価した──従業員の待遇、顧客への対応、環境影響への配慮、高い品質、雇用の創出、地域社会への還元、倫理的で多様な経営陣
各項目で最も高評価を得たのは、以下の各社だ。
・従業員の待遇/エヌビディア
エヌビディアの離職率は、世界全体でおよそ5%。その他のテクノロジー企業の離職率は、8~15%となっている。
同社は育児休業について、米企業の標準基準となるべき新たな制度を導入した。養子縁組や不妊治療も休業取得の対象としている。また、本社から約1.6km以内の場所にクリニックを開設。医療サービスを受けやすくした。新卒の従業員には、学生ローンの返済を支援するため、年間6000ドル(約67万円)、総額で最高3万ドルまでを支給している。
・顧客への対応/インテル
インテルは昨年、自社と顧客にとってプライバシーの重要性はかつてなく高まっているとして、ウェブサイトに「配信センター」を開設。自社のマーケティングに利用できる顧客データに関して、顧客自身が決定できるようにした。
・環境影響への配慮/マイクロソフト
環境への影響を軽減するため、マイクロソフトは未来的なアイデアと従来からの方法の両方を取り入れている。後者に当たる取り組みには、本社のカフェテリアで使い捨ての食器類の使用を中止したことなどが含まれる。お茶もティーバッグの提供を中止。茶葉とティーストレーナーを使用している。
・高い品質/ヒューマナ(Humana)
保険会社ヒューマナの経営幹部の1人は、「人々がより健康になれば、自社の業績も上がる」と話す。高齢の患者の食事や住宅、薬の配達に関するサービスのほか、ボランティアによる家庭訪問など、社会福祉事業のようなビジネスまで手掛けている。