ビジネス

2018.12.11

20代経営者が明かす「資金調達」のリアル|麻生輝明

(左)麻生輝明(右)柴田雅人

月間200万人が利用する買取価格比較サイト「ヒカカク!」を始めとしたサービスで急成長中のジラフ。学生起業家として同社を立ち上げた麻生輝明氏と、創業初期メンバーの柴田雅人氏にこれまでを振り返っていただき、若手起業家ならではのベンチャー論を語っていただいた。(全3話)※本記事は2017年5月に実施したインタビュー内容を基に編集しております。

資金調達とは自分の野心に共感してもらうこと

──今までの資金調達を振り返って感想を教えてください。

相対取引に近い形で、理念・事業に共感してもらえた方々に投資してもらえたのが何より良かったです。過去には、プロダクトが固まってない中で出資を意思決定してもらう難しいラウンドがあったので、本当に感謝しています。

とはいっても最初はどういう会社に話を持ち掛けるべきか分かっていませんでした。金融系VCに持ち掛けると「リード投資家が決まり次第、また来てください」というスタンスだったり、そもそもアーリーステージへの投資をやっていないVCが多いことが調達の中で分かってきました。

また、投資家を回っていると一部の方からは「もっと大きい事業やりなよ」や「目立つ事業をやろうよ」といったことを言われたこともあったのですが、そう言われたときこそ「何のためにこの事業をやるのか」自分の言葉で落とし込んで、次の投資家には分かってもらえるようにするんだという気持ちで動いていました。

実際ミーティング後に進展が無かったりすると、「このやり取りは本当に意味あるのかな」という不安を感じることもしばしばありました。そういったなかで投資稟議の進捗をこまめに報告してくれる投資家の方はやり取りしていて安心感がありましたね。DIさんもレスが速い印象でした(笑)。

──ありがとうございます。やはり投資家・経営者双方が誠実な対応をしないと、最終的にはうまくいかないのかなと思います。

大前提として、担当者同士で人間関係が良好というのは大事かもしれませんね。困ったときにいつでも相談できる信頼関係が実は重要だと感じています。



──一方、投資家を選ぶ際の留意点はありますか?

私たちは投資家にこういう期待を持ってますというのは事前にお伝えしていて、特に本業のノウハウを共有して欲しいというのはお願いしています。広告、マーケティング、SEO、上場までの経験をもとにしたメンタリングなどもサポート頂いています。
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文=中山航介 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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