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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

ボルボ 新型S60

ロサンゼルスはサンタモニカ地区のガソリンスタンドで、新ボルボS60をポンプの隣に停めたら、ローカルの話好きなおじさんが「格好いいね。最近のボルボって格好良くなったね。俺がワゴンに乗ってた20年前とはえらい違いだ」と声をかけてきた。

まさにその通りだ。2015年にXC90が新世代ボルボとして登場してから、全てのモデルがヒットしている。

今回、西海岸で乗った新型S60は、ボルボが今まで作ってきた中で最も格好良く、プロポーションが綺麗なセダンだと僕は思う。でも、S60が話題なのはそこではない。同車はボルボのラインナップで「ガソリンエンジンのみの車種」にピリオドを打つことになる。つまり、2019年からボルボが作る全ての車種にはなんらかの電気モーターがつく。S60は電動化時代突入前、最後の「エンジン車」となるわけだ。

そしてその記念すべきS60は、クルマ好きならヨダレが出るほどのスペックなのだ。スーパーチャージャーとターボチャージャーという2種類の過給機を備え、2リッターの4気筒ガソリンエンジンを搭載し、走ってみると、走りっぷりがたまらない。まるで、冷房と暖房と加湿器と空気清浄機が一体化されたような抜群の性能なのだ。



しかし、どうしてこんなに短い間に、ボルボ車がスタイリッシュに進化し、世界が注目するようになったのか。新型S60を手がけたラグナー・クローナ主査に聞いてみた。

ボルボは2010年に中国の巨大な自動車メーカー「吉利汽車社」に買収されるまで、1999年からフォード・グループ、つまりジャガー、レンジローバー、アストンマーティン、ボルボなどを含むPAGことプレミア・オートモーティブ・グループに入っていた。

「PAGの時代は、ボルボにやりたいことがあっても、『いや、その辺はレンジローバーが抑えているからダメだ』とか、『そういうニッチ市場はジャガーがカバーしてから』とか、いろんな縛りがありました。だから自由なクルマ作りができなかった。使用するプラットフォームを指定されたり、コストも抑えるように言われたり、多くの条件も課せられていた」とクローナ主査がいう。

文=ピーター ライオン

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