Under30フランチャイズ、テクノロジー、企業家を担当。


2012年、同社を辞めた彼は日本とウガンダを旅行し、哲学やデザイン理論の本を読み漁った。美術館を訪れ絵画を通じて色彩理論を実証したり、彫刻に挑戦してみたりした。

ちょうどこの頃、デューク大学のクラスメイトで後の共同創業者となるアンドリュー・オフステッドが、勤務先のグーグルから研究休暇を取っていた。すぐに2人はそれぞれのアパートへ特大サイズのモニターを運び込み、遊び半分にプログラミングを始めた。

エアテーブルが形になったのは2012年のことだった。13年3月、キャフィネイテッド・キャピタルとフリースタイル・キャピタルから300万ドル(約3.5億円)を調達した。従業員も10人に満たなかった15年冬、最初のデータベースをリリースし、その数カ月後に800万ドル(約9億円)の出資を受けた。

「いつも豊富な資金提供を受けてきた」(リウ)。

現在、彼の出資比率は10%にまで下がっているが「自己資本比率の低下は、保険をかけているようなものだ」と彼らは考える。

リウは、次のベンチャーキャピタルからの出資には1億ドル(約114億円)を要求するだろう。クイック・ベースに加え、大きな出資を受けているスタートアップのコーダもまた、エアテーブルと同じ市場をターゲットにしている。さらにテック・ジャイアントも驚異だ。

「私の知り合いが率いるアマゾン社内のチームでも、エアテーブルのライバル製品を開発している」とリウは証言する(アマゾンはコメントを避けている)。

リウは新たな出資金を使って積極的なマーケティング・キャンペーンを打ち出し、エアテーブルの機能を見込み客へ広めようとしている。また、エアテーブルに対応するアプリケーションを開発する企業への投資も実施する。しかしそれでもいつものごとく、リウは急がない。

「銀行に資本はあるから、これまで何年かけても成功できなかったようなことを優先できる」

果たしてテック業界の「亀」は熾烈なクラウド型データベース競争を生き抜くことができるだろうか。

編集=岩坪文子

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